全日本学生落語選手権・策伝大賞

全日本学生落語選手権・策伝大賞の概要

全日本学生落語選手権・策伝大賞は、岐阜県岐阜市にて開催される学生による落語の全国大会です。この大会は、落語の祖である安楽庵策伝の名を冠しており、企画は「岐阜市笑いと感動のまちづくり事業」の一環として、桂三枝（現・六代桂文枝）の提案により2004年に始まりました。岐阜市自体が策伝の出生地であるため、この地での開催は非常に意味深いものとなっています。

大会の決勝では、全国の大学の落語研究会に所属する学生たちが、約1500人もの聴衆の前で挑戦し、「策伝大賞」を目指します。観覧は予選・決勝共に無料ですが、決勝への参加は事前申し込みが必要で抽選制とされています。予選会は時間を選んで参加可能であり、当日会場では多くの出場者が着物姿で行き交い、独特の雰囲気を作ります。

審査員と特別イベント

毎年、プロの落語家である桂文枝（関西大学出身）と立川志の輔（明治大学出身）が決勝審査員を務め、大会翌日には彼らの落語会も開催され、参加者は事前申し込みによりその鑑賞が可能です。決勝大会はNHK岐阜放送局にて収録され、後に地元や全国ネットで放送されます。第20回大会では、YouTubeで音声配信も行われ、第21回大会では詳細な映像の配信が実施されました。

出場資格について

大会への出場資格は、大学や短期大学、専門学校などに在籍している18歳以上の学生で、アマチュアであることが求められます。規定により、在籍する学校に落語研究部がない場合でも、参加が可能です。また、策伝大賞を受賞した学生が再度出場することはできるものの、連覇を目指すことはできません。

大会形式

大会は2日間にわたり、1日目は予選、2日目は決勝という形で行われます。予選は複数の会場に分かれ、各会場から２名の決勝進出者が選ばれます。決勝では通過した出場者たちが観客の前で落語を演じ、審査員によって受賞者が決定されます。具体的な審査基準は公開されておらず、新型コロナウイルスの影響で過去には観客を入場させない形での開催もされていました。

運営体制

大会は岐阜市や岐阜市笑いと感動のまちづくり実行委員会、NHK岐阜放送局の主催で行われ、協力団体には安楽庵策伝顕彰会や各種報道機関が含まれています。事務局は観光コンベンション課内に所在し、大会の円滑な運営に努めています。

結論

全日本学生落語選手権・策伝大賞は、学生たちが伝統的な落語の技を披露し、磨く貴重な場として位置づけられています。この大会は、若者たちの文化的な交流の場となり、今後も一層の発展が期待されています。

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