全日本自治団体労働組合全国一般評議会

全日本自治団体労働組合全国一般評議会の歴史と活動

全日本自治団体労働組合全国一般評議会（以下、自治労全国一般）は、各都道府県の全国一般地方労働組合が加盟する組織であり、全日本自治団体労働組合（自治労）内での評議会を形成しています。もともとは全国一般労働組合という独立した組織であり、1988年には連合への加盟を巡る議論から分裂を経験しました。本資料では、自治労全国一般の成立から分裂、その後の経緯を詳しく紹介します。

組織の設立と壮大な歴史

1945年以降、企業別労働組合が主流の日本において、中小零細企業の労働者は組織されず、十分な権利が保護されていないことが多く見受けられました。この課題を解決するため、1950年に日本労働組合総評議会が設立されました。その後、1954年には中小企業の労働者を組織化するための決議がなされ、1955年に全国一般合同労働組合連絡協議会が発足します。

1958年、全国一般は全国一般合同労働組合連合として新たに組織され、1960年には名称を総評・全国一般労働組合へと変更。これを機に、組織の拡大に努め、外国人労働者の組織化にも取り組むようになりました。こうして全国一般は、労働運動の前進を目指して活動を続けました。

連合への加盟とその後の分裂

1988年8月、全国一般は全日本民間労働組合連合会（連合）に加盟しました。しかし、加盟に反発した地方組織や支部が相次いで脱退し、同年には全労連・全国一般労働組合が、さらに1991年には全国一般労働組合全国協議会が形成され、組織が分裂してしまいました。このような事情から全国一般内部でも意見が分かれることになりました。

連合加盟後の動き

連合に加盟後、全国一般は東京都千代田区に本部を置きました。その際の中央執行委員長には浦俊治が就任し、団体は中小零細企業の労働者を主な対象とし、比較的には左派路線を歩んでいました。組合員の業種は多岐にわたり、食品や印刷、金属化学、建設などの第二次産業、および運輸、小売、福祉などの第三次産業に従事する労働者が多く含まれていました。

自治労との統合への道

全国一般は元々、全日本自治団体労働組合（自治労）との強い関係を築いていました。2004年には「組織統合に向けた検討協議を開始する」との決議がなされ、2005年には各団体が統合する運びとなりました。この統合により、地域や平和、民主主義に対する運動が強化されることが期待されました。

9月20日、自治労会館にて統合の調印式が行われ、12月19日には全国一般の解散が承認され、50年にわたる歴史に終止符が打たれました。翌年2006年からは自治労全国一般評議会が正式に設立され、浦俊治が議長に、三木茂が事務局長に選任されました。地方本部の統合についても、2008年までに段階的に進められる見込みです。

結論

全日本自治団体労働組合全国一般評議会の歴史は、戦後日本労働運動の変遷を映し出しています。中小零細労働者の支援や権利保護に重きを置き、地域と結びつきながら活動してきた同評議会の成果は、その後の労働組合運動に大きな影響を与えました。今後も自治労全国一般が果たす役割は重要です。

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