全農チキンフーズ

全農チキンフーズ株式会社について

全農チキンフーズ株式会社は、全国農業協同組合連合会（JA全農）グループに属する食肉加工会社です。主に鹿児島県、宮崎県、佐賀県、岩手県産の国産鶏肉を扱い、消費者に安全で高品質な鶏肉製品を提供しています。本社は東京都港区に位置し、東西営業本部を軸に、北は秋田県から南は宮崎県まで、全国に18の事業所を展開しています。

歴史

同社は、1972年に全農と食肉卸業者である株式会社鳥市との共同出資により、株式会社全農鳥市として設立されました。その後、1983年には全農鳥市が鳥市の全株式を取得し、全農の100%出資会社となりました。1990年には、全農鳥市と全農の食鳥販売事業を統合し、現在の全農チキンフーズ株式会社が発足しました。

2000年代には、事業拡大と組織再編が積極的に行われました。2002年には住田フーズの筆頭株主となり、2008年には宮崎くみあいチキンフーズおよび鹿児島くみあいチキンフーズを株式交換により統合しました。また、この年には本社機能を埼玉県戸田市から東京都品川区へ移転しました。2020年と2021年には、明治からアサヒブロイラーの株式を段階的に取得し、完全子会社化しました。

一方で、2002年には、タイ産・中国産鶏肉を「鹿児島県産　無薬飼料飼育若鶏」と偽って販売していたことが発覚し、社会的な問題となりました。この事件を受け、当時の社長と専務が辞任し、会社としての信頼回復に努めました。

事業内容

全農チキンフーズは、主に国産鶏肉の加工・販売を行っています。主力商品としては、「鹿児島いいとこ鶏」「健康咲鶏」「はまゆう鶏」「みちのく清流若どり」「みちのく清流味わいどり」「菜彩鶏」（十文字グループと共管）、「までっこ鶏」（十文字グループと共管、生協向け商材）などがあります。また、JAチキン加工品として、ナゲットやミートボールなども製造・販売しています。

販売先は、東西営業本部や支店では大手生協や大手量販店が中心ですが、営業所では地方中堅スーパーや個人経営の精肉店など、多岐にわたります。これにより、全国の消費者に幅広く商品を提供しています。

事業所

現在、以下の事業所を運営しています。

本社・東日本営業本部: 東京都港区港南
首都圏北部支店: 埼玉県戸田市早瀬
首都圏北部支店長野駐在所: 長野県上田市秋和
首都圏南部営業所: 東京都町田市鶴間
宇都宮営業所: 栃木県宇都宮市新里町
郡山営業所: 福島県郡山市富久山
仙台営業所: 宮城県仙台市宮城野区
仙台営業所山形駐在所: 山形県天童市長岡北
盛岡営業所: 岩手県八幡平市平笠
秋田営業所: 秋田県秋田市雄和
西日本営業本部: 兵庫県西宮市鳴尾浜
岡山営業所: 岡山県岡山市南区藤田錦
広島営業所: 広島県広島市西区草津港
名古屋支店: 愛知県小牧市下小針中島
九州支店: 福岡県北九州市八幡西区樋口町
南九州支店: 宮崎県都城市上町

過去には、札幌駐在、川崎営業所、東京支店、八千代営業所、福岡支店、熊本営業所、浜松営業所なども存在しましたが、事業再編や統合により閉鎖されています。

まとめ

全農チキンフーズ株式会社は、長年の歴史の中で、国産鶏肉の安定供給と品質向上に努めてきました。食の安全が重要視される現代において、同社は消費者の信頼に応えるため、今後も安全で高品質な鶏肉製品を提供し続けることが期待されます。

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