八二一

八二一（はにはじめ）

八二一は、大阪府を拠点に活動する写真家ユニットです。メンバーは、来秀則（らいひでのり）と藤原なつみ（ふじわらなつみ）の夫婦。
ユニット名の由来は、お笑いタレントのハナ肇から取られています。

概要

主に猫や犬といった動物を被写体として写真撮影を行っており、『あにまるパラダイス』などの動物系雑誌で連載を持っていました。

特に、飼い猫であった「はっちゃん」の写真集は、その独特なポーズを捉えた写真が人気を博し、多くの人々を魅了しました。

また、街で見かけるガムテープで補修されたものに着目した「ガムテープであれが治る」や、雑誌『猫びより』での連載では、街中のユニークな物を題材とした作品も発表しています。

飼い猫「はっちゃん」と「きゅうちゃん」

八二一の写真の主なモデルであった「はっちゃん」は、元々神戸市内の公園で地域猫として生活していました。
公園にいたホームレスが、忍者ハットリくんのような機敏な動きから「はっちゃん」と名付けたと言われています。
写真撮影のために公園に通っていた八二一は、地域猫ボランティアの勧めにより、はっちゃんの里親となり、「八二ハッチ」と名付けられました。

大の字で寝るなど、ユニークなポーズを披露するはっちゃんの姿を、八二一が数多くの写真に収め、発表したことで大きな注目を集めました。
ブログ「はっちゃん日記」は、毎日15万件以上のアクセスを集め、写真集は累計10万部を超える売り上げを記録。「日本一有名なネコ」として雑誌などで紹介されることもありました。

2006年には、自身初の主演DVD「はっちゃんthe movie」も発売されています。

はっちゃんの右耳の先が欠けているのは、地域猫だった頃に去勢手術を受けた印として切除されたものです。

2016年6月9日、はっちゃんは永眠しました。

その後、「はっちゃんにそっくりな子猫がいる」という連絡を受け、2016年10月1日より、神奈川県で保護されていた子猫「きゅうた」（通称:きゅうちゃん）を新たに迎え入れました。

主な著作

『君のニャは、』（2002年、ワニブックス）
『はっちゃんち。』（2004年、青心社）
『はっちゃんて、』（2004年、青心社）
『結婚するって本当ですか? 世界の中心で蹴りたい負け犬』（枡野浩一、むらやまじゅん 共著、2004年、朝日新聞）
『はっちゃんだらけ』（2005年、青心社）
『hatch! はっちゃん日記』（2005年、青心社）
『hatch!! はっちゃん日記2』（2006年、青心社）
『はっちゃんだ!』（2006年、竹書房）
『はっちゃんシールだらけ』（2006年、講談社）
『はっちゃんのデジカメ! 写真ドリル デジカメ初心者向け!』（2006年、講談社）
『はっちゃんのへんがお ゆかいなにゃんドル』（2006年、講談社）
『はっちゃんのにちじょう かわいいにゃんドル』（2006年、講談社）
『hatch!!! はっちゃん日記3』（2006年、青心社）
『hatch!!!! はっちゃん日記4』（2007年、青心社）
『hatch!!!!! はっちゃん日記5』（2007年、青心社）
『hatch!!!!!! はっちゃん日記6』（2008年、青心社）
『はっちゃん 無敵のニャンドル』（2008年、青心社）
『はっちゃん2012CALENDAR』 - TOKIMEKIパブリッシング 2011年
『はっちゃん 2012年 カレンダー』 - 労働教育センター 2011年
『はっちゃんち。改訂新版』 - マーブルトロン 2010年
『白黒猫はっちゃんのカラフルな毎日』 - TOKIMEKIパブリッシング 2010年
『名前はまだニャい。』 - TOKIMEKIパブリッシング 2010年

写真を担当した作品

『漫画嫌い枡野浩一の漫画評 1998年 〜 2000年』（枡野浩一、2000年、二見書房）
『日本ゴロン』（枡野浩一、2002年、毎日新聞）
『どうぞよろしくお願いします』（枡野浩一、2002年、中央公論新社）
『もう頬づえをついてもいいですか?』（枡野浩一、2004年、実業之日本社）

DVD

『はっちゃん the movie』（2006年、シンフォレスト）
『はっちゃん the movie 2』（2006年、シンフォレスト）

八二一は、動物写真を通して、多くの人々に癒しと笑顔を届けているユニットです。

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