八尺様

八尺様（はっしゃくさま）

八尺様は、インターネットを中心に広まった現代の怪談に登場する妖怪です。その名の通り、身長が8尺（約240cm）もあるという異様な姿と、独特な特徴から多くの人々に恐れられています。

外観の特徴

八尺様は、非常に背の高い女性の姿で現れます。若い女性、老婆、中年女性など、外見にはいくつかのバリエーションがあるようです。服装は、白または黒のワンピースを着ていることが多いとされ、顔を隠すように白い帽子を被っているという描写も一般的です。この帽子によって顔がはっきりと見えないことが、より一層不気味さを際立たせています。

行動と脅威

八尺様の最大の特徴は、「ぽぽぽ」という奇妙な声です。これは人間が出す声とも機械音ともつかない、不気味な笑い声として表現されます。八尺様は、この声で人間を誘い、襲うとされています。特に、成人前の若者や子供がターゲットになりやすいと言われています。

八尺様は、狙った人間を数日以内に殺してしまうとされ、その手口も巧妙です。声色を自由に変える能力を持ち、ターゲットが知っている人の声真似をして油断させたり、ドアや窓を叩いて音を立てて精神的に追い詰めることもあります。

かつては地蔵によって特定の地域に封印されていたという設定も存在しますが、その地蔵が何者かによって破壊されたため、現在では自由にどこにでも現れることができるようになっています。

対策

八尺様から身を守るための対策もいくつか伝えられています。護符を常に身につけ、部屋の四隅に塩を盛り、朝の7時まで部屋に閉じこもって神仏に祈るというものが一般的です。また、八尺様に出会ってしまった場合は、決して話しかけたり、指を指したりしないことが重要とされています。しかし、これらの対策を講じても、八尺様から逃れることができたという事例はほとんどありません。

正体に関する考察

八尺様の正体については、様々な説があります。山陰地方に伝わる「大女の妖怪」が元になっているという説が有力ですが、詳細は不明です。現代になって創作された妖怪であるため、明確な起源や伝承は存在しません。

大衆文化への影響

八尺様は、その独特なキャラクター性から、多くの漫画家やイラストレーターに影響を与え、様々な作品が生み出されています。SNSやウェブ上では、八尺様をモチーフにしたイラストや漫画が多数公開されており、人気を博しています。

また、小説やゲームなど、他のメディアにも八尺様が登場する例が見られます。例えば、『裏世界ピクニック』や『劇場版ほんとうにあった怖い話 ～事故物件芸人3～』、『Silent Playhouse Residence』といった作品に登場しています。『バイオハザード ヴィレッジ』に登場するオルチーナ・ドミトレスクも、八尺様からインスピレーションを受けて生まれたキャラクターであると考えられています。

関連情報

八尺様に関連する情報として、以下のようなものがあります。

きさらぎ駅
くねくね
* ポルードニツァ

これらの怪談や都市伝説も、八尺様と同様に、インターネットを中心に広まった現代の怪談として知られています。

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