身長

身長の定義

身長（しんちょう）は、人が直立した際、地面から頭頂までの高さを指す。これは「身の丈」「背丈」「立っ端」などとも呼ばれ、通常、メートル法ではセンチメートル（cm）、インペリアル法ではフィート（ft）やインチ（in）で計測されます。測定は専用の測点計を用いて行われ、個人の身長は一日の間でも変化します。具体的には、起床時は椎間板が水分を含んで最大に膨らみ、最も高い値を示し、逆に就寝前は圧迫により縮んでいます。身長の変動幅はおおよそ0.6から3cm程度です。

日本人の身長のデータ

日本においては、平成30年の国民健康・栄養調査によると、20歳以上の日本人男性の平均身長は168.0cm、20-29歳は171.7cm。女性においては、20歳以上が154.5cm、20-29歳が158.7cmとされており、学校保健統計調査でも17歳男子の平均身長は170.6cm、女子は157.9cmです。このデータは1989（平成元）年度と比較しても変化がなく、長年にわたって横ばいの傾向が見られます。

身長の決定要因

人の身長は主に遺伝と栄養状態によって決まります。成長ホルモンやその分泌を刺激する女性ホルモンが身長に大きく影響し、特に思春期のホルモンバランスが重要です。男性は女性よりも成長ホルモンの分泌が遅れがちで、一般に男性の方が身長が高くなります。また、環境要因も影響を与え、栄養状態が良ければ成長が促進されます。

健康と身長の関係

身長と健康に関する研究も多くあり、身長が平均より6cm高い男性は認知症リスクが10%低下することが示されています。また、低身長の方が心筋症や脳卒中リスクが高まり、一部の研究では心臓病のリスクとも関連があるとされています。加齢を伴う病状についても、低身長であれば慢性静脈不全のリスクが低下することが報告されています。

身長の測定と変動

身長の測定は厳密です。通常、専用の身長計を使い、背中をまっすぐにして立ちます。起立できない場合は仰臥位での測定も行われ、他の器官との関わりや年齢による変化を考慮します。成人の平均身長は地域や文化によって異なり、日本も例外ではありません。

身長の歴史的変遷

歴史的には、日本の縄文時代の男性平均身長は156-160cmと推定されていますが、近代では明治以降、肉食の普及や栄養状態の改善により身長が急激に伸びました。戦後の栄養改善も寄与し、現在の平均身長は過去数十年で伸びています。

結論

身長は遺伝や栄養、環境の影響を受け、多くの社会的要素にも関わります。健康との関連も強く、日常生活や社会活動においても重要な側面を持つ身体的な指標です。国や地域、歴史的背景によって異なる身長は、我々が理解し考察すべき興味深いテーマの一つです。

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