八幡平温泉郷

八幡平温泉郷：秋田・岩手両県に広がる温泉の楽園

八幡平温泉郷は、秋田県と岩手県に跨る八幡平周辺に点在する温泉地の総称です。1959年、複数の温泉が国民保養温泉地に指定されたことが、この温泉郷の形成に大きく関わっています。当初は、玉川温泉、後生掛温泉、蒸ノ湯温泉、大深温泉、大沼温泉（秋田県）、そして藤七温泉（岩手県）の6つが指定対象でしたが、その後、銭川温泉、志張温泉、東トロコ温泉、新玉川温泉、東八幡平温泉なども、広く八幡平温泉郷の一部として認識されるようになりました。

国民保養温泉地指定と温泉郷の形成

1959年9月3日の厚生省告示により、八幡平周辺の温泉が国民保養温泉地として指定されたことが、八幡平温泉郷という名称の誕生と発展の起点となりました。この指定をきっかけに、地域全体の観光開発が進み、多くの温泉が注目を集めるようになりました。 それぞれの温泉は個性豊かな泉質と景観を誇り、訪れる人々に多様な魅力を提供しています。

温泉地の多様性

八幡平温泉郷を構成する温泉地は、それぞれ異なる特徴を持っています。例えば、玉川温泉は強酸性の湯で知られ、独特の湯治文化が根付いています。一方、後生掛温泉や大沼温泉などは、より穏やかな泉質で、リラックスした滞在を楽しめます。 また、岩手県側にある藤七温泉は、山間の静かな環境の中で、自然に癒やされることができる温泉です。 これらの多様な温泉が、八幡平温泉郷の大きな魅力となっています。

発展と新たな観光施設

近年では、八幡平温泉郷は更なる発展を遂げています。2021年9月22日には、盛岡市と温泉郷の支配人らで組織する八幡平観光地域づくり協議会が運営する複合型商業施設「ノーザングランデ八幡平」がオープンしました。この施設の開業は、地域経済の活性化と観光客の増加に貢献すると期待されています。 また、東八幡平温泉のある地域は、1974年に「八幡平温泉郷」という名称で観光団地が開発され、現在でもその名称を用いて営業を続けています。

地名としての八幡平温泉郷

注意すべき点として、地名としての「八幡平温泉郷」は、1959年の厚生省告示で定められた範囲とは異なる場合があります。東八幡平温泉のある岩手県八幡平市の一部地域は、1974年の観光団地開発以降、「八幡平温泉郷」という名称を用いていますが、これは1959年の告示とは直接的には関係ありません。国土地理院の地図などでもこの名称が用いられている場合がありますが、その範囲は国民保養温泉地の指定範囲と必ずしも一致しません。

アクセス

八幡平温泉郷へのアクセスは、八幡平地域のアクセス情報をご参照ください。個々の温泉へのアクセス方法は、それぞれの温泉地のウェブサイトなどで確認できます。

閉館・廃業した温泉

かつて八幡平温泉郷に含まれていた温泉の中には、現在閉館または廃業しているものもあります。東トロコ温泉、澄川温泉、赤川温泉などは、その例です。これらの温泉の過去の賑わいを知ることで、現在の温泉郷の歴史と発展の過程をより深く理解することができます。

八幡平温泉郷は、豊かな自然と多様な温泉が織りなす魅力的な観光地です。それぞれの温泉地の個性を味わいながら、八幡平の雄大な自然を満喫する旅をお楽しみください。

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