公共企業体

公共企業体についての詳細

公共企業体とは、国または地方公共団体が出資や貸付けにより設立した法人で、公共性の高い事業を運営することを目的としています。一般的に「公企業」とも称され、その形態や機能は国や地域によって異なります。

公共企業体の概要

日本における「公共企業体」の定義は、主に日本の実定法に基づいています。関連する法律として「公共企業体等労働関係法」があり、ここでは三公社と呼ばれる3つの主要な法人が名指しされています。これらの法人は、日本専売公社、日本電信電話公社、日本国有鉄道であり、1980年代に民営化が進みました。この結果、現在は民営化された企業が多数存在します。

日本の三公社

1. 日本専売公社

日本専売公社は1948年に設立され、2004年に民営化されて日本たばこ産業株式会社（JT）となりました。これは、日本のタバコ事業を統括していた公的機関として重要な役割を果たしていました。

2. 日本電信電話公社

同じく1948年に設立された日本電信電話公社は、1985年に民営化され日本電信電話株式会社（NTT）となりました。これは、日本の通信事業の基盤を築く重要な機関でした。

3. 日本国有鉄道

日本国有鉄道は、1987年に民営化され、JR各社として再編成されました。この再編によって、日本における鉄道事業は大きく変貌を遂げました。

これら三公社は、民営化後も特殊会社としての地位を保っており、その後の事業展開においても日本経済に大きな影響を与えています。

法律上の変遷

1987年の国鉄民営化に伴い、公共企業体の定義や法律も大きく変化しました。法律は国営企業労働関係法に改題され、さらにその後特定独立行政法人等の労働関係に関する法律へと変わっていきました。これにより、公共企業体の役割や責任は法的にも明確に規定されています。

地方公共団体の公共企業体

地方公共団体が設立した公共企業体は、主に地方公社として知られています。地方公社には次のような法人形態が含まれます。
1. 地方住宅供給公社（地方住宅供給公社法に基づく）
2. 地方道路公社（地方道路公社法による）
3. 土地開発公社（公有地の拡大の推進に関する法律に従ったもの）

これらの地方公社は、地域社会のニーズに応じたインフラ整備や住宅供給を行い、地域の発展に寄与することを目的としています。

まとめ

公共企業体は、国や地方自治体が公共の利益を追求するために設立した法人であり、そのあり方は時代と共に進化しています。特に1980年代以降の民営化は、公共事業の運営において新たなアプローチをもたらし、多様な形態として今なお存在し続けています。

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