公称電圧

公称電圧とは

公称電圧（こうしょうでんあつ）は、電池に関する重要な指標であり、電池を通常通り使用した際に得られる端子間電圧の目安として設定されています。これは、電池が新しい状態やほぼ満充電の状態にあるときにの電圧を表しており、具体的には無負荷の状態における端子電圧と同等の値を示します。電池の使用が進むにつれて、その端子電圧は次第に公称電圧から離れていく傾向があります。特に、放電が進む場合や大きな電流を供給する際には、端子電圧は公称電圧よりも低くなることが一般的です。

端子電圧と公称電圧の関係

電池の基本的な動作原理において、起電力は無負荷状態での端子電圧におおよそ等しいとされています。そのため、測定した端子電圧が公称電圧よりも大きく下回るときは、その電池が放電を終了したと考えられます。この状態は、一次電池にとっては寿命が尽きたことを意味し、二次[[電池]]においては充電によって再度使用可能となる地点です。

放電途中においても、端子電圧が公称電圧に近い場合でも、電池の内部抵抗が増加することがあります。これは、特に負荷を接続している状況で顕著に表れ、結果として端子電圧が公称電圧よりも大きく低下してしまうことが少なくありません。特に高電流が流れる場合、この現象は顕著に見られるため、大電流を必要とする機器では電池が使用できなくなるリスクが増加します。

このため、バッテリーチェッカーとして売られている電圧計は、電池の容量に応じた適切な負荷をかけて電流を流し、その状態で端子電圧を測定します。この測定によって得られた数値が公称電圧よりもかなり低ければ、その電池の交換が必要であると判断されるのです。

公称電圧の具体例

公称電圧は一般的には、使用する電池の種類に応じてその範囲が定義されています。以下は、そのいくつかの公称電圧の例です。

一次電池

• - アルカリ乾電池: 1.5V
• - リチウム[[電池]]: 3.0V

二次[[電池]]

• - ニカド電池: 1.2V
• - リチウムイオン電池: 3.7V

これらの数値は、特に特記がない限り、各セルの公称電圧として考慮されます。電池の種類や新旧の状態によっては、実際の端子電圧はこれらの値に影響を及ぼすことがあります。例えば、新しい状態のリチウムイオン電池は、充電がほぼ満たされたときには公称電圧よりもやや高い端子電圧を示すことがあるため、使用時には適切な測定が求められます。

このように、公称電圧は電池の性能を評価するうえで欠かせない指標であり、正確な理解と適切な使用が重要です。

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