六本木心中

六本木心中

「六本木心中」（ろっぽんぎしんじゅう）は、日本の歌手アン・ルイスが1984年にリリースした楽曲で、彼女の24枚目のシングルとなります。当初は売り上げが振るわなかったものの、後に有線放送からの支持を受け、カラオケでも多くの人々に愛される代表曲となりました。この楽曲は、彼女のキャリアの中でも特に重要な位置を占めています。

リリースとジャケットの変更

「六本木心中」は、1984年10月5日にビクター音楽産業から発売されました。初回プレス版には、サングラスをかけていないアン・ルイスの別ジャケットが使用されていましたが、リリースからわずか1ヶ月後の1984年11月9日には、サングラスを着用した新たなジャケットに差し替えられ、音源もリミックスされて再登場しました。この頃から楽曲としての人気が徐々に高まっていきます。

制作背景

作詞は湯川れい子によるもので、作曲はNOBODYが手がけました。湯川は当時ニューヨーク行きの飛行機の中でメロディを聴きながら歌詞を作成しました。特徴的なフレーズは「桜吹雪にハラハラすがり あなたなしでは 生きてゆけぬ」で、これは歌詞を書く際にアン・ルイスのイメージを膨らませて生まれたものです。また、この曲はその後、合同酒精のCMでも使用されるなど、広く認知されることとなりました。

音楽とパフォーマンス

「六本木心中」は、特に1985年に放送されたテレビ朝日のドラマ『トライアングル・ブルー』のオープニングテーマとして用いられ、これが楽曲の再評価に繋がりました。オリコンでは29.6万枚の売上を記録し、同年5月からはテレビ番組『ザ・ベストテン』でもランクインするなど、人気を博しました。

また、1985年10月2日に放送された音楽番組『夜のヒットスタジオDELUXE』では、吉川晃司とのコラボパフォーマンスが話題を呼びました。アンが吉川を呼び寄せると、その演出は視聴者に強い印象を与え、「リハーサルなしでこれだけのパフォーマンスができるのはアンしかいない」と評されました。

評価と影響

この楽曲はバブル時代を象徴する存在とも言われ、心中という言葉と六本木という場所のイメージが組み合わさった奇妙なマッチングが評価されました。楽曲はその後も多くのアーティストによってカバーされ続け、たとえば2002年には相川七瀬が再びシングルとしてリリースしました。また、2012年には中村優梨花もこの曲をリリースし、時代を超えて親しまれる楽曲となっています。

フォローアップのリリース

アン・ルイスは1986年にこの曲のロングバージョン「六本木心中」を発表し、さらなる人気を集めました。楽曲は今なお多くの人々に影響を与え、コラボレーションやパフォーマンスの形でその歴史を更新し続けています。音楽の中での熱い情熱と六本木の華やかな夜を融合させたこの楽曲は、今後も多くの人に愛され続けることでしょう。

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