六甲学院中学校・高等学校

六甲学院中学校・高等学校

六甲学院中学校・高等学校は、兵庫県神戸市灘区に位置する私立男子教育機関です。この学校は中高一貫教育を実施し、高校生の新規募集を行わない完全中高一貫校の形態をとっています。学校は2016年度に「六甲中学校・高等学校」から現在の名称に変更されました。

学校の歴史

この学校は1937年にイエズス会により設立され、翌年には旧制六甲中学校が開校されました。これはイエズス会が日本国内で設立した最初の中等教育機関です。設立当初は、戦局の悪化によりカトリック校としての認識が強まったため、当校は一時は存亡の危機に直面しました。しかし、教育者たちは生徒一人ひとりに向き合う教育を追求し続け、最終的には軍部の支持を得るまでに至ることができました。

1947年には新制六甲中学校が開校し、その翌年に新制の六甲高等学校が設立されることで、中高一貫教育体制が確立されました。昭和30年代には進学実績の向上が求められる中、2代校長シュワイツェルのリーダーシップのもとで、学校は新たな成長を遂げました。彼は教育体制の見直しを行い、校舎の増改築や進路指導部の充実を図った結果、灘中学・高校に匹敵する進学実績を達成しました。

校舎と施設

初期の校舎は1941年に建設され、この年は太平洋戦争の開戦にあたり、建物の建設が規制される中での苦労があったとも言われています。2012年には創立75周年を迎え、新校舎が完成しました。この新校舎は時代に即した安全性と利便性を追求したもので、旧校舎のデザインを受け継ぎつつ、現代的な施設が整備されています。さらに、講堂の改修や体育施設の整備も行われ、多様な教育活動に使用されています。

教育理念

六甲学院は「Man for others（他者のために生きる人）」という教育理念を掲げています。この理念は、他のイエズス会設立の学校とも共通しており、厳格な教育と共に奉仕の精神を重んじています。アクティブ・ラーニングを重視した教育方法を取り入れており、社会科や国語の授業ではグループワークなどの日常的な活動が奨励されています。

学校生活と行事

通学時は濃紺の詰襟学生服を着用し、校内では指定の「校内着」に着替えます。生徒は全学年で約1,100人、4クラス170〜200名の編成で構成されています。ここでは中間体操や清掃活動、社会奉仕など独自の課外活動が行われています。例として、中間体操では生徒がグラウンドでの身体活動を行い、心身を鍛える取り組みが特徴的です。

また、毎年行われる体育祭や文化祭、社会奉仕作業など、年間を通して多様な行事が設けられ、生徒たちは活発に参加しています。生徒会活動も盛んで、生徒の自主性を活かした運営が行われています。

アクセス

東海道本線の六甲駅から徒歩約20分の位置にあり、神戸市バスも利用可能です。交通の便も良く、周囲には自然豊かな環境が広がり、学びや成長に適した場所です。

まとめ

六甲学院中学校・高等学校は、神戸市に位置するカトリックの男子校で、全人教育と社会貢献を目指した教育を行っています。代々受け継がれてきた「六甲精神」は、生徒たちの成長を支えており、これからも多くの人材を輩出し続けることでしょう。

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