六車由実

六車由実の概要

六車由実（むぐるま ゆみ、1970年8月16日生まれ）は、日本の民俗学者であり、介護職員および社会福祉士としても活動しています。静岡県沼津市に生まれ、静岡県立大学国際関係学部を卒業した後、同大学院で比較文化論を専攻し修士号を取得。その後、大阪大学大学院で日本学を専攻し、博士（文学）の学位を取得しました。現在は東北芸術工科大学で助教授を務めた後、介護の現場での実践に近いアプローチで研究に取り組んでいます。

学歴と経歴の変遷

六車は加藤学園暁秀高等学校を卒業し、その後静岡県立大学で国際関係学を学びました。1996年には同大学院の修士を修了し、1997年には大阪大学大学院に進みました。その後、2002年に大阪大学から博士号を取得。その後は、東北芸術工科大学で研究員を経て、助教授および准教授として教育に従事しましたが、2008年に退職し、故郷の静岡に戻ります。

戻り後は、ハローワークでホームヘルパー2級の資格を取得し、2009年から静岡県内の特別養護老人ホームで介護職員として働き始めました。ここでの経験を基に、介護の視点から民俗学を考察する「介護民俗学」を提唱し、その活動を本務とするようになります。特に、2010年からは『看護学雑誌』で「驚きの『介護民俗学』」という連載を開始し、介護と民俗学の接点を探求しています。

受賞歴

六車由実は、多くの業績を残し、これまでに数々の賞を受賞しています。特に、2000年には日本民俗学会研究奨励賞を受賞し、2003年にはサントリー学芸賞の思想・歴史部門で受賞しました。また、2013年には旅の文化奨励賞と、日本医学ジャーナリスト協会の賞でも大賞を受賞しました。

著書

彼女の著書には、民俗学と介護に関する重要な研究が含まれています。2003年には『神、人を喰う 人身御供の民俗学』を著し、介護民俗学に関する書籍として『驚きの介護民俗学』を2012年に刊行しました。また、2015年には『介護民俗学へようこそ 「すまいるほーむ」の物語』という著作も出版し、介護の現場から得た知見を多くの人々に伝えています。

現在の活動

現在は有限会社ユニット・デイサービス「すまいるほーむ」の管理者を務めており、生活相談員としても地域福祉の向上に努めています。彼女の活動は、民俗学の視点から介護のあり方を見直す試みへとつながっており、今後のさらなる研究と実践が期待されています。

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