共同危険行為

共同危険行為について

定義

共同危険行為（きょうどうきけんこうい）とは、道路上で二台以上の自動車や原動機付自転車が連なったり並走したりする際に、その行為が著しく交通の危険を引き起こしたり、他者に迷惑をかける状況を指します。この行為は日本の道路交通法第68条に基づき禁止されています。

適用例

共同危険行為に該当する具体的な例としては、以下のようなものがあります。

• - 暴走族の集団走行: 集団でスピードを競ったり、派手な走行を行う違法行為。
• - ルーレット族やローリング族: 車両を回転させたり、観衆の前での合法でない運転を行う集団。
• - ドリフト族: 自動車をスリップさせながらカーブを曲がる行為を繰り返す集団。
• - ゼロヨン暴走: 車両の加速を競い合う速度競技。
• - 街宣右翼: 公道での政治ACTなどを通じた迷惑行為を行うグループ。

これらの活動は、周囲の交通や一般市民に多大な影響を及ぼし、危険な状況を生み出します。

取締りのルール変更

かつては、共同危険行為が実際に被害者を出さない限り、法律による取り締まりは困難でした。しかし、2004年11月1日に施行された道路交通法の改正により、たとえ事故が発生していなくても、警察はこのような行為を取り締まることができるようになりました。この法改正に伴い、実際に取り締まりを受けた暴走族なども存在し、法の厳罰化が進んでいます。

刑事罰・行政罰

刑事罰

道路交通法第68条に違反した場合、懲役刑は最大で2年、または50万円以下の罰金が科せられることがあります（道路交通法第117条の3）。このように、共同危険行為に対する刑事罰は厳格に適用されます。

行政処分

共同危険行為に対しては、行政処分として25点の違反点が付与されます。かつては15点でしたが、2002年6月1日から改正され、より厳しいルールが適用されていることに留意が必要です。

共同危険行為を行った場合、運転免許は取り消される可能性があります。その欠格期間は通常2年で、これは免許取り消しが過去5年以内にない場合や、前歴が0回の0点である必要があります。

まとめ

共同危険行為は、公共の安全を脅かす重大な交通違反であり、法律により厳正に取り締まられています。暴走族やその関連行為は、その影響で社会全体に大きな迷惑を及ぼすため、法律による厳格な規制が必要とされています。法改正により、従来とは異なり、より広範囲にわたって取り締まりが強化されているため、今後もその行為に対する監視が続くことでしょう。

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