共産主義者同盟 (戦旗派)

共産主義者同盟 (戦旗派)について

共産主義者同盟 (戦旗派)は、日本における新左翼党派の一つで、特に共産同（ブント）系に属します。この派閥は、戦旗という名の機関紙が象徴するように、1960年代の日本における政治活動の中で重要な役割を果たしました。本稿では、戦旗派の歴史とその派閥内の動向を詳述します。

第1次共産同の分裂と戦旗派の形成

1960年、共産主義者同盟（第1次）は、安保闘争に対する総括を巡る内部対立の結果、「プロレタリア通信派」と「革命の通達派」の二つに分裂しました。この時、残された執行部派が、「戦旗派」として活動を開始します。以降、この派閥は1961年に「革命的戦旗派」と改称し、同年に革共同全国委員会（革共同全国委）に参加することになりました。これは、プロ通派の一部も同じ道を選んだことにより、戦旗派にとって新たな展開がもたらされました。

第2次共産同と戦旗派の再編成

1969年、第二次共産同が形成されると、赤軍派が分裂しました。この時、武装蜂起を支持する者と反対する者に分かれ、反対派の中心にいた荒岱介（日向翔）らの手によって、再度「戦旗派」が作られました。この時期、戦旗派は主流派として活動を続け、さまざまな武装闘争に関与しました。その中で目を引く事件の一つは、1972年に起きた「お茶の水解放区闘争」で、約600人の参加者が火炎瓶を用いて抗議活動を行い、128名が逮捕されました。

1973年になると、戦旗派内部での対立が激化し、荒派と西田派に分裂します。ここで生まれた二つの派閥は、それぞれ異なる戦略を追求し続けました。荒派は武装闘争を重視し続け、一方の西田派はより穏健な路線を選びました。

戦旗派の分裂後の動向

荒派は、引き続きさまざまな活動を行い、数々の事件に関与しました。たとえば、1975年の風日祈宮放火事件や1978年の成田空港管制塔占拠事件などが挙げられます。1980年には「戦旗・共産主義者同盟」という名称に改め、さらなる活動を展開しました。

一方、西田派も独自に活動を続け、最終的には1997年に共産主義者同盟（統一委員会）として合併します。その間、両派は時折緊張関係にありながらも、共闘を試みる場面も見られました。

戦旗派の影響と現在

戦旗派はその後の新左翼運動において、重要な影響を持ち続けました。しかし、内部分裂や外部からの圧力によって、派閥の動向は常に変化しました。特に、三里塚闘争における支援活動の中で、反異派と連携しながらも、内ゲバの危機感を抱いていたことは、多くの証言からも伺えます。

現在、この派閥は過去の運動の影響を受けつつ、現代においてどのように活動しているのかについて多様な見解があります。戦旗派の成り立ちや分裂は、日本の政治史における重要な一面を示しており、今後もその痕跡は残り続けるでしょう。戦旗派の歴史を踏まえた上で、現代政治への理解を深めることが求められています。

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