共通ウィズユーカード

共通ウィズユーカードの概要

共通ウィズユーカード（きょうつうウィズユーカード）は、北海道札幌市のいくつかの公共交通機関で利用されていたプリペイド型の磁気カードです。1992年に初めて発売され、札幌市営地下鉄専用のウィズユーカードとしてスタートしました。2015年3月31日に利用が終了したものの、その後も一部の福祉割引カードは2016年度まで継続して使用されていました。

利用額と販売形態

共通ウィズユーカードは、さまざまな金額で販売され、子供用と福祉割引用の特別カードも存在しました。例えば、子供用・福祉割引用のカードは1,000円の販売額で、利用可能額は1,100円となっていました。また、このカードは札幌市各区役所でしか手に入らない特定の割引カードもありました。

利用可能な交通機関

札幌市内でこのカードを利用することができた交通機関の一覧は以下の通りです：

• - 札幌市交通局（市営地下鉄や市電）
• - 北海道中央バス
• - ジェイ・アール北海道バス
• - じょうてつ

これらの交通機関では、札幌市内区間の利用に限られ、特にバスについては市内での乗降が完結する場合のみ使用が可能でした。ただし、特定の路線、たとえば小樽定山渓線では利用できなかったため、注意が必要でした。

乗継割引の適用

市営地下鉄と市バス、市電の間の乗り継ぎでは、自動的に乗継割引が適用されました。利用者は、乗り継ぎの際、カードを使うことで運賃がお得になる恩恵を受けることができました。

利用方法

このカードの使用方法はとても簡単でした。市営地下鉄の場合は自動改札機に直接通して利用しますし、バスや市電では料金箱のカードリーダーにかざすだけで利用できます。また、カードを使った際の利用履歴は裏面に印字され、利用者はいつでも自分の利用状況を確認することができました。

印字機能とその利用

カードの裏面には毎回の利用時に状況が印字され、月日や駅名の情報が記録されました。特に利用者は、札幌市営地下鉄を利用した際の明細表示において、入場駅や出場駅の番号も確認することができました。一方、北海道中央バスやジェイ・アール北海道バスでは印字機能がなかったため、利用履歴は記録されず、管理が必要な場合は気をつけなければなりませんでした。

カード残額不足時の対応

共通ウィズユーカードには残額が不足している場合、乗車前に適切な対策が求められました。地下鉄の場合、初乗り運賃より低い残額での入場は自動改札機に通ることができず、必要な運賃として現金や他のカードによって支払いが求められました。バスや市電の降車時にも同様に、現金またはカードでの支払いが求められました。

歴史と廃止

このカードは1992年の発売以来、さまざまな機能の改善や運用において進化を遂げましたが、2009年にはICカード「SAPICA」が導入されることになり、次第に古い磁気カードの利用は終了せざるを得なくなりました。2014年には新たな交通システムへ移行するため、共通ウィズユーカードの販売は終了し、2015年には利用も正式に終わりました。現在では、SAPICAカードがその役割を引き継いでいます。

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