兵庫県立明石公園第一野球場

兵庫県立明石公園第一野球場

兵庫県明石市に位置する兵庫県立明石公園第一野球場（通称：明石トーカロ球場）は、歴史ある硬式野球専門の施設です。1932年に開場し、以来多くのアマチュア野球の公式戦や高校野球大会が行われてきました。そのため「もうひとつの甲子園」との愛称で呼ばれることもあります。球場の運営は、兵庫県が所有し公益財団法人兵庫県園芸・公園協会が担当しています。

歴史的背景

この球場は1932年に竣工し、高校野球の選手権大会の舞台として有名です。特に1949年の南海ホークス対大陽ロビンス戦から、公式戦も行われてきました。また、読売ジャイアンツが1940年代から1950年代にかけて春季キャンプをここで実施したことから、プロ野球チームにとっても重要な場所です。

過去に何度も改装工事が行われ、現在も野球の聖地としての役割を果たしています。1960年代には大洋ホエールズも春季キャンプを行い、水原茂監督率いる中日ドラゴンズも利用していました。近年では、オープン戦が阪神タイガースやオリックス・バファローズを中心に実施されることが多く、年に数回は東北楽天ゴールデンイーグルスの試合も開催されています。

現状の運営と課題

残念ながら、球場内には照明設備がないため、日中の利用に限られます。これは国指定史跡区域内に位置するため、固定式の照明装置を設置できないことが影響しています。過去には兵庫県議会において移動式照明の導入が提案されましたが、実現には至っていません。

2021年以降、老朽化が進んだため、スタンドの強度を調査したところ、上部分の強度不足が判明し、スタンドの利用が一部制限されることになりました。

命名権の取得

2011年からは企業トーカロが命名権を取得し、球場名が「明石トーカロ球場」に変わりました。契約は初め4年9ヶ月間で、その後も更新され、2021年までの契約が結ばれています。

施設概要

この球場は両翼100m、中堅122mのメインフィールドとなっており、外野は天然芝、内野は土が使用されています。収容人数は約12,000人で、多くの観客を迎えることができます。また、併設の明石公園第二野球場はより小規模で、主に軟式野球やソフトボールの試合に利用され、収容人数は800人です。

交通アクセス

明石公園第一野球場へのアクセスは、JR神戸ラインの明石駅または山陽電鉄の山陽明石駅から徒歩約10分です。このアクセスの良さから、家族連れやファンが気軽に訪れることができます。

このように、兵庫県立明石公園第一野球場は学校野球からプロ野球まで数々の名試合を見守り続けており、地域のスポーツ文化の発展に貢献している重要な施設です。

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