兵庫県立明石清水高等学校

兵庫県立明石清水高等学校は、兵庫県明石市魚住町清水に所在する公立の高等学校です。地域では「清水」や「清水高校」といった略称で親しまれています。入試の際には「明清」と呼ばれることもあります。

概要と特色

本校は、兵庫県における総合選抜制の導入後、明石市内に設立された県立高校としては二番目に新しい学校です。周囲は豊かな自然に恵まれた環境にあります。開校から6年後には、医・薬・農・理・工学といった科学分野への進学を目指す生徒のために理数教育に特化したコースが設けられ、後に「科学と人間コース」と改称されました。現在は普通科の中に、特色選抜による「人と環境類型」が設置されており、「くらしと環境」「こころと環境」「人とスポーツ」「発達と保育」といった独自のカリキュラムが展開されています。

学校の教育目標として、一人ひとりの生徒が自己を表現し、知性、道徳心、身体能力のバランスが取れた、明るくさわやかで活力あふれる人材の育成を目指しています。

生徒が主体となって企画・運営する文化祭「清湧祭」は大変な盛り上がりを見せ、学校生活における大きな彩りとなっています。また、毎年9月には明石陸上競技場を会場に陸上競技大会が開催され、秋の恒例行事として多くの生徒が参加し熱気に包まれます。

校内は全面禁煙となっており、教職員も敷地内での喫煙は認められていません。

設置学科と教育課程

本校には全日制課程の普通科が設置されています。募集は一般入試による普通科と、特色選抜による人と環境類型で行われます。

1年次では全ての生徒が共通の科目を履修し、高等学校での学びの基礎を固めます。2年次からは、各自の将来の進路希望に応じてクラス分けが行われます。主に国公立大学や私立大学の理系学部への進学を目指す「理系クラス」、国公立大学の文系学部への進学を目指す「文Aクラス」、そして主に私立大学の文系学部や多様な進路に対応するための「文Bクラス」に分かれ、それぞれの目標に合わせた専門的な学習が深められます。

部活動

運動部、文化部ともに活発に活動が行われており、多岐にわたる部活動が設置されています。運動部にはバスケットボール部、バレーボール部、卓球部、ハンドボール部、ソフトテニス部、野球部、柔道部、サッカー部、陸上競技部、ラグビー部、硬式テニス部（男子）、水泳部、剣道部、女子ソフトボール部、ダンス部などがあります。文化部には放送部、ボランティア部、音楽部、美術部、演劇部、コンピュータ部、ESS部、茶道部、写真部、自然科学部、書道部、家庭科部、文芸部、華道部などがあり、生徒たちはそれぞれの興味や関心に応じて様々な活動に取り組んでいます。

沿革

本校は1980年（昭和55年）4月1日に開校しました。1986年（昭和61年）4月8日には理数コースが設置され、その後の2003年（平成15年）4月1日には「科学と人間コース」と名称が変更されました。2008年（平成20年）からは複数志願制が導入されています。創立30周年記念式典が2009年（平成21年）11月21日に挙行され、翌2010年（平成22年）には敷地内に同窓会館が完成しました。さらに2019年（令和元年）11月2日には創立40周年記念式典が執り行われています。

主な学校行事

年間を通して多彩な学校行事が行われます。4月には入学式や遠足が実施され、新しい学校生活が始まります。6月には生徒が作り上げる清湧祭（文化祭）、7月には球技大会、8月には3学年の校外学習会が行われます。秋には9月の陸上競技大会、11月には芸術鑑賞会があります。冬の1月には修学旅行が実施され、2月には卒業式で卒業生を送り出します。年度末の3月にも球技大会が開催されます。

制服・通学

現在の制服は1997年に全面的に変更されたもので、デザイン性と機能性が考慮されています。

生徒の大部分は自転車を利用して通学していますが、一部の生徒は公共交通機関を利用しています。

進路状況と卒業生

卒業生の多くは関西圏の四年制大学や短期大学、専門学校等に進学しています。特に理系分野では、国立大学や有名私立大学への進学実績が見られます。文系分野でも近年、有名私立大学への進学者が増加傾向にあり、多様な進路目標の実現に向けて着実に実績を上げています。

本校の卒業生には、ラグビー選手の近藤洋至氏、映画監督や俳優として活動する笹木彰人氏、プロラグビー選手であった高島卓久馬氏などがいます。

交通アクセス

JR山陽本線（JR神戸線）魚住駅からアクセスする場合、Tacoバス10番ルート（青葉台経由守池住宅方面行き）に乗車し、「守池住宅」バス停で下車するとすぐです。また、JR魚住駅から北へ徒歩で約20分程度でもアクセスすることも可能です。

兵庫県立明石清水高等学校