兵庫県道1号日高竹野線

兵庫県道1号日高竹野線（ひょうごけんどう1ごうひだかたけのせん）は、兵庫県豊岡市内を通る主要地方道の一つです。現在の豊岡市域の中でも、かつての日高町域を出発し、竹野町域へと至る、総延長約34キロメートル弱の路線です。この路線は、主要な交通網として地域の結びつきを支えています。

概要

本路線は、兵庫県豊岡市の南部に位置する日高町土居にある土居西交差点を起点としています。ここでは国道312号と接続しており、重要な結節点となっています。そこから北へ向かい、日本海側の竹野町竹野にある竹野交差点が終点です。終点では、兵庫県道・京都府道11号香美久美浜線に接続しています。路線の総延長は33.973キロメートルであり、比較的地方道の整理番号「1」としては距離のある部類に入ると言えるでしょう。全区間が兵庫県豊岡市内に収まっており、単独の市内で完結する主要地方道となっています。

歴史的背景

現在の兵庫県道1号日高竹野線は、比較的新しい経緯でこの番号を名乗るに至りました。その前身は、1959年（昭和34年）11月9日に兵庫県によって認定された一般県道240号日高竹野線に遡ります。この一般県道が、後に主要地方道へと昇格することになります。

一方、兵庫県道における「1号」の番号は、かつて別の主要地方道に与えられていました。それは、1954年（昭和29年）11月24日に認定された主要地方道豊岡出石福知山線です。この主要地方道豊岡出石福知山線は、その後、国の道路網再編の中で重要な役割を終えることになります。

1981年（昭和56年）4月30日、主要地方道豊岡出石福知山線は一般国道426号へと昇格することが決定されました。これに伴い、同路線は1982年（昭和57年）4月1日をもって兵庫県の主要地方道のリストから廃止されました。この同じ日、建設省（現在の国土交通省）は、全国的な主要地方道路線の指定見直しの一環として行われた第5次主要地方道路線指定において、それまで一般県道であった240号日高竹野線を主要地方道として新たに指定しました。これにより、日高竹野線は主要な道路網の一部として位置づけられることになったのです。

主要地方道への昇格を受けた一般県道240号日高竹野線は、整理番号を変更することになりました。主要地方道としての格上げに伴い、新たな整理番号として「1」が割り当てられ、1982年（昭和57年）12月1日付で兵庫県道1号日高竹野線となったのです。かつて豊岡出石福知山線が使用していた「1号」が、日高竹野線に引き継がれた形です。旧番号である240号は一時的に欠番となりましたが、その後1994年には別の路線に対して再び使用されることになります。

その後も、この路線は主要地方道としてその重要性が認められ続け、1993年（平成5年）5月11日には、建設省によって改めて主要地方道としての再指定を受けています。

時代の変化として特筆すべきは、2005年（平成17年）4月1日に行われた豊岡市の市町村合併です。これにより、城崎郡日高町と城崎郡竹野町が合併し、新たな豊岡市の一部となりました。本路線は、この合併前の日高町と竹野町を結ぶ路線であったため、この合併以降は、路線の全区間が豊岡市内で完結する形となりました。

地理と沿線

兵庫県道1号日高竹野線が通過する自治体は、前述の通り兵庫県豊岡市のみです。起点は豊岡市日高町土居、終点は豊岡市竹野町竹野に位置し、この二つの地域を結ぶ幹線道路として機能しています。

主な交差道路としては、起点で国道312号に接続し、終点では兵庫県道・京都府道11号香美久美浜線と交差します。また、沿線には美しい海岸線が広がる竹野海岸などがあり、観光や地域住民の生活にとって重要な役割を果たしています。

この路線は、かつての歴史的な経緯を経て、現在は豊岡市の南北を結ぶ主要な動脈として、地域の発展と人々の暮らしを支えています。

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