兵庫県道237号鳴門観潮線

兵庫県道237号鳴門観潮線

兵庫県道237号鳴門観潮線（ひょうごけんどう237ごう なるとかんちょうせん）は、兵庫県南あわじ市内を通過する一般県道です。その名称が示す通り、鳴門海峡で発生する「鳴門の渦潮」を淡路島側から観賞するための主要なアクセス道路としての役割を担っています。地元ではしばしば「うずしおライン」という愛称でも呼ばれ、観光ルートの一部として利用されています。

路線概要

この路線は、兵庫県南あわじ市福良丙地区内のごく短い区間を結んでいます。具体的には、鳴門岬の先端付近を起点とし、同じ南あわじ市福良丙にある兵庫県道25号阿万福良湊線との交差点までを終点としています。総延長はわずか1.682キロメートルであり、特定の観光地へのアクセスに特化したコンパクトな路線であることが特徴です。

また、南あわじ市福良丙の一部区間においては、気象条件などによって通行に注意が必要となる場合に事前通行規制が実施されることがあります。

路線状況と特徴

兵庫県道237号鳴門観潮線は、その名称に「鳴門」を含みますが、これは「鳴門の渦潮を観潮する」という目的を示しており、地理的に四国本土、すなわち徳島県鳴門市に直接接続しているわけではありません。この道路は、あくまで淡路島側から鳴門海峡に面した観潮地や展望施設へ向かうための道路です。道路の終点である兵庫県道25号阿万福良湊線との交差点から先に、四国方面へ陸路で直接進むことは不可能です。淡路島と徳島県鳴門市の間は鳴門海峡によって隔てられており、両地点を直接結ぶ一般道や県道はありません。両地点間の陸上交通手段としては、明石海峡大橋と大鳴門橋を含む神戸淡路鳴門自動車道が唯一の道路ルートとなります。また、定期的なフェリー航路も現在運航されていません。したがって、この県道を経由して自動車などで四国側に渡ることは物理的に不可能であり、淡路島と鳴門市の間を移動する際には、神戸淡路鳴門自動車道を利用する自家用車や高速バスなどの交通手段を選択する必要があります。

このように、本路線は「鳴門の渦潮を淡路島側から眺める」という特定の観光目的に特化した、非常に重要なアクセス路としての性格を強く持っています。

沿線情報

この県道の沿線には、鳴門の渦潮観光の主要な拠点の一つとして知られる「道の駅うずしお」が位置しています。この道の駅は、鳴門海峡を望む高台に立地しており、その展望台からは迫力ある渦潮や大鳴門橋の景観を楽しむことができます。観光客にとっては、休憩や食事、地元の特産品や土産物の購入などができる便利な施設であり、多くの訪問者で賑わいます。

路線が通過する自治体は、起終点から全線にわたり兵庫県南あわじ市のみです。路線の起点付近に位置する鳴門岬は、古くから景勝地として知られ、この岬周辺に渦潮観潮のための施設や展望台などが集まっています。終点では、南あわじ市内の主要な幹線道路の一つである兵庫県道25号阿万福良湊線と接続しており、この交差点から南あわじ市内の各地や、神戸淡路鳴門自動車道の最寄りインターチェンジ（たとえば、福良インターチェンジなど）へ向かうことができます。

兵庫県道237号鳴門観潮線は、総延長は短いながらも、鳴門の渦潮という世界的に有名な自然現象を淡路島側から体験するための重要な玄関口として、観光振興において大きな役割を果たしている路線と言えます。

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