兵庫県道323号上佐曽利木器線

兵庫県道323号上佐曽利木器線は、「ひょうごけんどう323ごう かみさそりこうづきせん」と称される一般県道であり、兵庫県宝塚市から三田市に至る路線です。この県道は、県北部の自然豊かな地域を結び、地域住民の生活や地域間の交流を支える重要な役割を担っています。

路線の総延長は約4.7キロメートルと比較的短いながらも、宝塚市上佐曽利地域と三田市木器地域という、地理的に隣接しつつも異なる行政区画に属する二つのエリアを結びつけています。通過する自治体は、起点がある宝塚市と終点がある三田市の二つのみです。

この路線の始まりは、宝塚市上佐曽利の字小垣内という地点です。ここでは、同じく宝塚市北部を走る兵庫県道319号下佐曽利笹尾線と接続しています。県道319号は、この地域の主要な集落や道路を結ぶ役割を担っており、県道323号はそこから分岐する形で始まります。

終点は、三田市木器地区に位置します。具体的な地点は、三田市の主要地方道である兵庫県道37号三田後川上線との交点です。兵庫県道37号は、三田市街地方面や篠山市（現丹波篠山市）方面へと向かう幹線道路であり、県道323号はこの主要道に接続することで、沿線地域と広域交通網を結ぶ役割を果たしています。

県道323号が通過する地域は、山間部の豊かな自然に囲まれています。特に、三田市に入ると、路線は羽束川（はねつかがわ）という河川に沿って進む区間が現れます。この川は、地域の水源の一つであり、沿線に清流の風景をもたらしています。路線上には、この羽束川を渡るための橋梁「羽束橋」が架けられており、安全な通行を確保しています。

また、この路線は途中で大坂峠（おおさかとうげ）を越えます。大坂峠は三田市内に位置し、この地域の地形的な特徴を反映した峠道です。峠越えの区間は、道路勾配が比較的きつく、カーブも存在するため、運転には注意が必要です。しかし、峠を越えることで、異なる地域へのアクセスが可能となり、路線の地理的な重要性を示しています。

沿線には、地域住民の生活を支える施設も見られます。三田市木器地区には木器郵便局があり、地域社会におけるサービスの拠点となっています。このように、県道323号は単なる通過道路としてだけでなく、沿線の生活や地域活動とも密接に関わっています。

兵庫県道323号上佐曽利木器線は、総延長が短いながらも、宝塚市上佐曽利と三田市木器という特定の地域間を結び、主要道路へのアクセスを提供する重要な役割を担っています。自然豊かな山間部を通過するため、沿線の風景は四季折々の変化を見せ、地域の魅力を感じられる路線とも言えます。地域住民にとっては日々の生活を支えるインフラであり、周辺地域を知る上でも注目すべき県道の一つです。

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