兵庫県道4号香住村岡線

兵庫県道4号香住村岡線

兵庫県道4号香住村岡線（ひょうごけんどう4ごう かすみむらおかせん）は、風光明媚な日本海沿岸の香住地域から、山間の村岡地域を結ぶ、兵庫県美方郡香美町を通過する主要地方道です。この道路は、地域の交通網において重要な役割を担っており、かつては国道の一部を構成していた歴史も持ちます。

概要

本路線は、兵庫県美方郡香美町香住区を起点とし、同じく美方郡香美町村岡区を終点とするルートです。香住区の coastal エリアから内陸部へと向かい、自然豊かな地形を縫うように進みます。かつて、昭和45年（1970年）3月までは、この道の一部が現在の国道178号を構成していました。その後、国道178号の改良事業が進み、香住道路や余部道路といったバイパスが開通するにつれて、旧道となった区間が県道4号へ移管される動きが見られています。

路線データ

兵庫県道4号香住村岡線の基本的なデータは以下の通りです。

起点: 美方郡香美町香住区余部（E9 山陰近畿自動車道 余部インターチェンジおよび国道178号が交わる地点）
終点: 美方郡香美町村岡区和田（村岡区和田交差点にて国道9号と接続）
総延長: 29.189 キロメートル

歴史

本路線は、昭和46年（1971年）10月に「主要地方道4号香住村岡線」として認定されました。その後、平成5年（1993年）5月11日には、建設省（現在の国土交通省）によって改めて主要地方道として指定を受けています。

道の経路は、国道の整備進捗に合わせて変遷しています。特に、平成17年（2005年）3月27日に香住道路が開通した際には、国道178号の経路変更に伴い、当県道の起点位置が一本松南交差点まで延伸されるとともに、香住小学校前交差点から香住インターチェンジの間で国道178号と重複する区間が生じました。

しかし、平成20年（2008年）7月29日には、兵庫県の告示により、香住道路の旧道の一部であった一本松南交差点から香住小学校前交差点の区間が、兵庫県道164号香住港線や香美町道へ移管され、本路線から外れることとなりました。

さらに、平成28年（2016年）3月22日の兵庫県告示により、平成22年（2010年）12月12日の余部道路開通に伴い旧道となった国道178号の区間（余部ICから香住小学校前交差点まで）が当県道に移管されました。これにより、起点が現在の余部IC付近に変更され、同時に国道178号との重複区間も解消されています。

近年の出来事としては、令和5年（2023年）8月15日に台風7号による集中豪雨の影響で、香美町内の本路線の一部区間で冠水や土砂崩れによる埋没被害が発生しました。また、令和6年（2024年）3月16日には、香美町香住区内の矢田地区と七日市地区を結ぶ矢田橋の新しい橋梁（全長222メートル）が開通し、地域の交通安全と円滑化に貢献しています。

路線状況

沿線には、地域の特産品や休憩施設を提供する「道の駅あゆの里矢田川」があり、ドライバーや観光客にとって便利な立ち寄りスポットとなっています。

地理

本路線は、全線が兵庫県美方郡香美町内を通過します。沿線では、様々な主要道路と交差しており、地域の広範なエリアへのアクセスを可能にしています。

主な交差道路:
E9 山陰近畿自動車道
国道178号
国道9号

沿線施設:
歴史的な建造物としては、円山応挙ゆかりの寺として知られる大乗寺が沿線近くに位置しています。この寺院は、重要文化財である障壁画など、多くの文化財を所蔵しており、訪れる人々に歴史と芸術の深い魅力を伝えています。

関連情報

兵庫県内の他の県道については、「兵庫県の県道一覧」を参照してください。

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