兼森義則

兼森義則：アニメーション界の巨匠、その軌跡

兼森義則氏は、1949年広島県呉市生まれのアニメーター、キャラクターデザイナー、監督、作画[[監督]]、演出家である。少年時代は船長を夢見ていたが、進路変更を経てアニメーションの世界へ足を踏み入れることとなる。東京デザイナー学院卒業後、朝日フィルムに入社し、数々の名作アニメーション制作に携わる。

東映動画時代：作画からキャラクターデザインへ

朝日フィルムでの経験を経て、兼森氏は海外とのアニメーション合作を主とするトップクラフト、洋燈社に勤務。1976年には、専門学校の同期生である稲野義信氏、及川博史氏と共に作画スタジオ「スタジオバード」を設立する。スタジオバードでは主に東映動画作品を手がけ、『銀河鉄道999』では主力作画スタジオとして大きく貢献した。その手腕が認められ、『新竹取物語 1000年女王』ではキャラクターデザイン、総作画[[監督]]に抜擢される。その後も、『ストップ!!ひばりくん!』、『夢戦士ウイングマン』、『ゲゲゲの鬼太郎』、『ひみつのアッコちゃん』など、数々の作品でキャラクターデザイン、作画[[監督]]を務め、東映動画の黄金期を支えた。

マッドハウス時代：演出家としての才能開花

1980年代後半、兼森氏は拠点をマッドハウスに移す。東映動画時代から培ってきた作画技術に加え、演出家としての才能を開花させ、『YAWARA!』などのキャラクターデザイン、作画[[監督]]を手がける傍ら、演出にも携わるようになる。マッドハウスでは、幅広いジャンルの作品に参加。代表作として挙げられるのは、緻密な作画と重厚な世界観が話題となった『X -エックス-』、『花田少年史』などがある。

多彩な才能とキャリア

兼森氏の活躍は、テレビアニメにとどまらない。テレビ朝日のニュース番組『ニュースステーション』のオープニングアニメーションの作画を担当するなど、その才能は多方面に渡る。また、出身地である広島への強い思いから、広島東洋カープの設立を題材としたアニメ映画『かっ飛ばせ!ドリーマーズ -カープ誕生物語-』では監督を務め、地元への貢献も果たした。

作品リスト：多様なジャンルへの貢献

兼森氏の参加作品リストは実に幅広い。東映動画時代は『ゲゲゲの鬼太郎』シリーズ、『マジンガーZ』、『銀河鉄道999』など、日本のアニメ史に残る名作に携わった。マッドハウス移籍後は、『YAWARA!』、『X -エックス-』、『花田少年史』、『MONSTER』など、独特の世界観を持つ作品に多数参加。OVA、劇場アニメでも監督、キャラクターデザイン、作画[[監督]]として数多くの作品に携わり、日本のアニメーション業界に多大な貢献を果たした。

アニメーションへの情熱と貢献

兼森義則氏は、5歳の頃の船への憧れから始まった人生の転機を経て、アニメーターとしての道を歩み始めた。偶然の出会いから始まったアニメーター人生だが、その卓越した才能と努力によって、日本のアニメーション史に名を刻む存在となった。数々の名作への貢献、そして後進の育成を通して、日本のアニメーション界に多大な影響を与え続けている。そのキャリアは、まさにアニメーションへの飽くなき情熱と、類まれな才能の結晶と言えるだろう。

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