内山美之

内山美之（うちやま よしゆき）

1966年生まれの日本の建築家。そのキャリアは、国際的な建築事務所での経験と、多様なプロジェクトへの関与によって特徴づけられます。内山は、設計におけるパラメトリックなアプローチに関心を抱いており、複雑なプロジェクトにおいても、その能力を最大限に発揮します。

来歴

1990年、神奈川大学工学部建築学科を卒業後、内山はすぐにロンドンの建築事務所「Richard Rogers Partnership」（現：ロジャース・スターク・ハーバー・パートナーズ）に参加しました。ここでは、ストラスブール人権裁判所などの重要なプロジェクトに携わり、初期のキャリアを築きました。

1992年から1999年までは、「北川原温建築都市研究所」に所属し、1999年には設計室副室長を務めました。この期間、内山は日本国内の建築プロジェクトに関わり、設計の実践的なスキルを磨きました。

2000年、内山は再びロジャース事務所に戻り、2005年までロンドン事務所で勤務しました。この間、マドリッド・バラハス空港、アントワープ裁判所、ウェールズ会議場などの大規模プロジェクトを担当し、国際的な経験をさらに積みました。その後、台湾の高雄では慶富造船本社ビルや中央公園駅、韓国のソウルではParc1高層ビル計画など、アジア地域におけるプロジェクトにも携わりました。

2009年からは、「ザハ・ハディド・アーキテクツ」の上海事務所に所属し、中国のプロジェクトを担当しました。この期間、内山は最先端の建築デザインとテクノロジーに関わり、パラメトリックデザインの専門性を高めました。2014年時点では、東京の国立競技場プロジェクトにも関与していました。

2015年10月、内山は山梨知彦の誘いにより、日建設計に移籍しました。ザハ・ハディド・アーキテクツでの経験を活かし、日建設計においても、革新的な建築デザインを追求しています。

設計思想

内山の設計思想は、機能性と美しさの融合、そして環境への配慮を重視しています。彼は、パラメトリックなデザイン手法を積極的に取り入れ、複雑な形状や構造を持つ建築物を実現しています。また、国際的なプロジェクト経験を通じて、異なる文化や環境に適応するデザインの重要性を理解しており、常に最適なソリューションを追求しています。

関連文献

GA JAPAN 135（2015年7月1日 刊行）内山美之「現実に応えるパラメトリックな力とは」

外部リンク

Yoshi Uchiyama - Zaha Hadid Architects（ZHA）

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