国立競技場

国立競技場

国立競技場（こくりつきょうぎじょう）は、東京都新宿区霞ヶ丘町に位置する陸上競技場及び球技場です。この施設は、日本スポーツ振興センターによって管理され、様々なスポーツイベントや文化活動に利用されています。特に、2020年東京オリンピック・パラリンピックではメイン会場としての役割を果たしました。

概要

国立競技場は、1958年に開場された旧・国立霞ヶ丘競技場の跡地に建設されました。この新しい競技場は、オリンピック・パラリンピックに向けて全面改築され、2012年に建設事業の開始が発表されました。実際の建設は2016年12月に始まり、2019年7月に正式名称が『国立競技場』として発表されました。施設の開場式は2019年12月に行われ、その後は陸上競技のためのトラックとフィールドが完備されています。

競技場は、陸上競技専用の道と、天然芝のピッチを備えています。収容人数は約6万席で、観客席はすべてカップホルダー付きの個別席です。2020年には、ここで天皇杯 JFA第99回全日本サッカー選手権大会の決勝が開催され、ヴィッセル神戸が優勝を飾りました。

施設の特徴

国立競技場の設計は、著名な建築家隈研吾によるもので、「杜のスタジアム」として自然との調和を目指しています。屋根は鉄骨と木材からなるハイブリッド構造であり、周辺の美しい景観に溶け込むように工夫されています。また、新たに使用される木材も、日本各地から集められています。

スタンドは5階建てとなっており、座席は木漏れ日をイメージした5色の色合いが特徴的です。スタンドの傾斜は工夫されており、観客が競技を観やすくなるよう配慮されています。屋根は、視界を遮る柱のない片持ち梁構造を採用しており、すべての観客にとって視界が良好です。

利用と交通アクセス

競技場の所在地は新宿区ですが、一部は隣接する渋谷区にもまたがっています。明治神宮外苑の近くに位置しており、アクセスも便利です。主な入口は4つあり、西側の「中央門」が最も利用されています。周辺にある交通機関には、都営地下鉄大江戸線の国立競技場駅やJR中央・総武緩行線の千駄ヶ谷駅、信濃町駅があります。

歴史と今後の展望

2008年に老朽化が進んだ旧競技場の改修が検討され、結果的に建て替えの方向に進むことが決まりました。2022年には、日本建設業連合会のBCS賞を受賞するなど、その建設プロセスでも評価されています。オリンピック後の施設利用については、現在未定な部分も多いですが、サッカーやラグビーの試合、コンサート等、多様なイベントが開催されることが期待されています。特に、2025年には世界陸上が開催予定です。

このように国立競技場は、競技者だけでなく、多くの人々に愛される文化・スポーツの場として今後もさらなる発展が期待されます。

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