内川清一郎

内川清一郎

内川清一郎（うちかわ せいいちろう）は、1922年7月13日に京都府宇治市で生まれ、2000年2月22日に77歳で亡くなった映画監督、脚本家です。

生涯

内川清一郎は、1947年に新[[東宝]]に入社し、助監督としてキャリアをスタートさせました。市川崑、清水宏、小津安二郎といった名匠たちの下でチーフ助監督を務め、その才能を磨きました。1950年には、溝口健二監督の『雪夫人絵図』でチーフ助監督に就任しますが、ラストシーンのロケハンを巡り、溝口との意見が対立。危険な状況下での撮影を強行しようとする溝口に対し、内川は主演女優の安全を考慮し反対しましたが、聞き入れられず、チーフ助監督を降板しました。

1952年には、再び溝口健二監督の『西鶴一代女』でチーフ助監督を務めます。しかし、溝口の現場での暴君ぶりに耐えかねて、内川は途中降板。この時、溝口から「女に斬られるようにならないと女は描けませんよ」という言葉を投げかけられたそうです。内川はこの件で非常に腹を立てたものの、後年、自身が監督として作品を制作する際に、溝口の言葉の意味を理解するようになったと語っています。

1953年、内川は『残波岬の決闘』で監督デビューを果たしました。その後、『力道山 男の魂』など話題作を手掛け、脚本家としても活動を開始します。1957年には、松本常保が主宰する「すがお集団」に参加し、『女だけの街』などを監督しました。

1960年代には、映画監督と並行して新国劇の舞台演出も担当。1967年には、テレビ[[映画]]『平四郎危機一発』の1話 - 3話を監督し、テレビ界にも進出しました。1969年には、ザ・テンプターズ主演のアイドル映画『ザ・テンプターズ 涙のあとに微笑みを』を監督。その後は、北島三郎や村田英雄の主演映画を監督しましたが、1970年の『関東義兄弟』以降は、映画監督としての記録はありません。

1975年、新藤兼人監督のドキュメンタリー映画『ある[[映画監督の生涯 溝口健二の記録]]』に出演し、その姿を見せました。

2000年2月22日、内川清一郎は77歳で生涯を閉じました。

フィルモグラフィ

内川清一郎は、助監督時代から数多くの作品に携わり、監督としても多様なジャンルの映画を手掛けました。その作品群は、日本映画史において重要な足跡を残しています。

監督作品（一部）
残波岬の決闘 (1953年)
力道山 男の魂 (1956年)
女だけの街 (1957年)
ザ・テンプターズ 涙のあとに微笑みを (1969年)
関東義兄弟 (1970年)

助監督作品（一部）
雪夫人絵図 (1950年)
* 西鶴一代女 (1952年)

内川清一郎は、映画監督、脚本家として、日本映画界に貢献した人物として記憶されています。

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