内巻込

内巻込（うちまきこみ）

内巻込は、柔道の投技における横捨身技の一つであり、講道館や国際柔道連盟 (IJF) で正式に認められている技です。IJFの略号はUMK。

概要

この技は、相手の片腕を一本背負投のように抱え込み、その腕を相手の首に巻き付けるように引き寄せながら、自身の体を倒し込んで投げるという特徴があります。

右組の場合、内巻込を仕掛ける側（取）は、まず相手（受）を前、または右前隅に体勢を崩します。次に、自身の右腕を相手の右腋に内側から差し入れ、相手の右腕を一本背負投のように抱え込みます。そして、左回りに約270度回転し、自身の腰を相手の外側に出して相手の足が出るのを防ぎつつ、相手の前方、すなわち自身の右側に体を倒し込みながら、抱えた腕を相手の首に巻き付けるように引きつけて投げます。

内巻込は、一本背負投を相手に堪えられた際の連絡技としても有効です。一本背負投の体勢から、相手が防御してきた場合に、内巻込に移行することで、技を成功させる可能性を高めることができます。

変化

ぶら下がり一本背負い投げ

柔道家の醍醐敏郎氏によれば、ぶら下がり一本背負い投げは内巻込の理合いに類似したレスリングの技です。この技は、臀部を相手の体側に出し、上体を大きく反らせた体勢から、自らの体を捨てながら相手を巻き込んで投げるというものです。醍醐氏は、この技法はレスラーのような柔軟性と強靭な体力が必要であり、柔道家が習得するにはかなりの訓練が必要になるだろうと述べています。

内巻込は、単独で使用するだけでなく、他の技との連携や、体格・体力に応じたバリエーションも存在する、応用範囲の広い技と言えるでしょう。習得には反復練習が不可欠ですが、試合で効果的に使用できれば、大きな武器となります。

参考文献

醍醐敏郎『写真解説 講道館柔道投技 下』本の友社 1999年 ISBN 4-89439-190-2

外部リンク

内巻込 / Uchi-makikomi - YouTube KODOKANチャンネル
* 内巻込｜柔道チャンネル

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