内藤裕敬

内藤裕敬のプロフィールと業績

内藤 裕敬（ないとう ひろのり）は1959年12月4日生まれ、栃木県出身の著名な劇作家、演出家、俳優です。彼は劇団「南河内万歳一座」の座長として知られ、大阪芸術大学舞台芸術学科で教授を務めています。

学歴と初期の活動

内藤は大阪芸術大学舞台芸術学科を卒業し、秋浜悟史教授の指導を受けました。彼の演劇に対する情熱が芽生えたのは大学時代であり、1980年には自身の劇団「南河内万歳一座」を創設しました。デビュー作として、唐十郎が書いた『蛇姫様』を自ら演出し、これ以降、劇団が上演する全ての作品の作・演出を担当してきました。

活動の基盤と国内外公演

内藤は大阪を活動の中心とし、東京と大阪の2都市で年2回の公演を行っています。特にアジア諸国へも積極的に進出しており、1987年と88年には韓国、1995年には中国での公演を実施するなど、国内外での活動に力を入れています。彼の作品は現代的な演劇の堅実な基壇の上に築かれ、社会的視点が反映されることが特徴です。

特徴的な活動と提携

2003年には、本拠地であった扇町ミュージアムスクエアの閉館に直面しましたが、翌年には「天下の台所改善実行委員会」を設立しました。この取り組みでは、大阪城ホール・西倉庫で劇団の活動を継続させ、関西の小劇場にとっても重要な創作の場を提供しました。

また、世界的なピアニスト、仲道郁代との共同プロジェクトにおいて、演劇とクラシック音楽を融合させる試みも行っています。「仲道郁代のゴメン！遊ばせクラシック」や「窓の彼方へ」といった作品を通じて、観客に新たな視覚と聴覚の体験を提供しています。

受賞歴

内藤の劇作家としての業績は高く評価されており、多くの賞を受賞しています。例えば、南河内万歳一座の『唇に聴いてみる』は1987年に第2回テアトロ・イン・キャビン戯曲賞を受賞しました。また、1988年には大阪市が主催する咲くやこの花賞（戯曲）を受賞し、1997年には『夏休み』で第3回OMS戯曲賞を受賞しました。他にも、優れた演出家として第7回読売演劇大賞を受賞するなど、その業績は多方面にわたります。

主要な舞台作品

内藤の劇団外での演出作品も多岐にわたり、2005年の『調教師』や2008年の『4×4』、さらに2016年の『魔術』などがあります。また、2012年には木皿泉の脚本『すうねるところ』を演出し、様々なジャンルでの活躍を見せています。

著作

内藤は劇作家としてのキャリアを通じて、いくつかの著作も残しています。1992年には『内藤裕敬戯曲集「劇風録其之壱」』を、1993年には『青木さん家の奥さん』を出版しました。

結論

内藤裕敬は、現代演劇への独自の視点を持った劇作家、演出家、俳優として、多くの才能を発揮してきました。彼の作品と活動は日本の演劇界において大きな影響を及ぼし続けています。

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