円山川 (札幌市)

円山川は、札幌市中央区、藻岩山付近を源流とする新川水系の河川です。全長は約4km。円山の西麓を流れ、円山公園の池へと注ぎ込む流れが特徴です。

地理

円山川は、札幌市中央区円山西町付近を源流とし、北へと流れます。円山の西側、札幌市円山動物園の裏手を通り、円山の裾をなぞるように北へ回り込みます。その後、流れを北に変え、円山公園内の池へと注ぎます。円山公園より下流は暗渠となり、地下を流れて界川に合流します。

流域の景観は変化に富んでおり、上流部は豊かな山林、中流域は閑静な住宅地、そして下流域は円山公園、動物園といった自然と都市が調和したエリアとなっています。また、円山公園手前には、土砂が下流に流れ込むのを防ぐための沈砂池が設置されています。

歴史

円山川は、かつてアイヌ語で「ヨコ・ウㇱ・ペッ」(いつも獲物を狙う川)と呼ばれていました。この名称は、川が豊かな自然に恵まれ、狩猟の場として重要な役割を果たしていたことを物語っています。

明治時代には、円山川の流域に円山養樹園という試験林が設けられ、この時期には「養樹園沢」とも呼ばれていました。この試験林は、後の円山公園の基礎となり、円山川流域の景観形成に大きな影響を与えました。

21世紀に入り、円山川の流路は大きく変わっていませんが、下流部では暗渠化が進んでいます。道路整備などの都市開発に伴い、琴似川の一部や界川の下流、そして円山川の円山公園より下流部分が暗渠となり、川は地下を流れるようになりました。そのため、地図上では円山川の流れは円山公園内で終わるように表示されることもあります。

河川施設

円山川沈砂池

円山公園の手前に設置された沈砂池は、上流から流れてくる土砂を一時的に溜めて、下流への流入を防ぐ役割を果たしています。これにより、円山公園内の池や、さらに下流の河川環境を保全しています。

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