円応教

円応教について

円応教（えんのうきょう）は、日本における新宗教の一つで1948年に設立されました。この宗教の教祖は深田千代子で、教団は深田長治によって法人化されました。円応教は諸教に分類されており、その信者としての活動は主に兵庫県や大阪府を中心に広がっています。

歴史

深田千代子は1887年に兵庫県氷上郡小川村で生まれました。彼女は1907年に笹倉三治と結婚しましたが、不運にも旅先で三治が亡くなってしまいました。1909年、千代子は河合静雄と再婚し、大阪で新たな生活を始めましたが、1919年、33歳の時に天啓を受けることになります。この日は後に円応教の立教の日とされ、彼女は「神の使い」として活動を始めました。

千代子が39歳で亡くなるまで、彼女の教えは弟子たちによって引き継がれ、円応教としての形が整えられていきました。1925年に「円応法修会」が設立され、その後の1931年には「円応修法会」と改称されました。1948年には「円応教」として法人として認可され、長治が初代教主となるなど、組織としての活動が本格的に始まりました。

教義

円応教の教義は「天地同根」「物心一如」「万教一元」「生活即宗教」を中心に展開されます。個人の霊力を自覚し、信仰を深めることで、より良い社会を実現することが目標とされています。また、教義の中で「まと」「誠」「愛」「善」「陰」の5項目が重要視され、これによって信者は信仰の対象を明確にし、個々の霊力を尊重します。

円応教には修法と呼ばれる実践があり、これは教祖による霊導を受ける方法とされます。この修法においては、身体全体に霊の感応が現れることが特徴とされ、様々な形での祈りや謝罪が行われます。さらに、教祖の教えは禅宗の語彙を多く含んでおり、神道と仏教が融合した形に見られます。信者たちは家庭において、教祖以外の信仰対象を自由に持つことを奨励されています。

教勢と活動

文化庁によると、円応教の公称信者数は約440,000人に達しており、これはカトリックや金光教を上回る数です。その信者たちは主に西日本に広がっており、地域における教会活動は活発です。

各年の行事も多く、元旦祭や教祖祭、教主誕生祭、春季大祭、秋季大祭などが行われます。特に教祖祭では、その年の感謝を込めた祭典が執り行われることが多いです。

関連事業

円応教関連の事業としては、本部内での売店運営を行う株式会社「円応社」が存在しています。また、円応教の本部には交通アクセスが少々不便な点もあり、最寄り駅から徒歩20分ほどで到達することができますが、祭典時には送迎バスが運行されることもあります。

このように、円応教はその教義と信仰を通じて、個々人の霊力を促進しながら、より良い社会を実現することを依然として目指して活動しています。

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