再送信

再送信（さいそうしん）とは

再送信とは、ある放送事業者が放送した番組を、別の放送事業者が受信し、その業務区域内において再度送信する行為を指します。

法令における再送信の変遷

1951年（昭和26年）に施行された「有線放送業務の運用の規正に関する法律」において、再送信に関する規定が初めて設けられました。この法律では、有線放送事業者が他の放送事業者の放送を再送信する際には、その放送事業者の同意を得ることが義務付けられていました。同様の規定は、当時の放送法における「再[[放送]]」の条項にも存在しており、同じ内容を指す言葉として「再送信」と「再[[放送]]」が使い分けられていました。

その後、1973年（昭和48年）に施行された「有線テレビジョン[[放送]]法」や、2002年（平成14年）に施行された「電気通信役務利用放送法」においても、同様の再送信に関する規定が設けられました。これらの法律では、それぞれ有線テレビジョン[[放送]]事業者や電気通信役務利用放送事業者が、他の放送事業者や電気通信役務利用放送事業者の同意を得ることなく、放送番組を再送信することを禁じていました。

これらの法令における再送信の規定は、2011年（平成23年）に放送法に統合されました。この統合によって、再送信の概念は「再[[放送]]」という言葉に統一され、再送信という言葉は法律上は消滅しました。しかし、放送業界や技術分野などでは、現在でも「再送信」という言葉が使われることがあります。これは、一般的な「一度放送した番組を後に放送する」という意味の再[[放送]]と区別する必要がある場合に、「再送信」という言葉が用いられるためです。

現行制度と再送信

現在の放送法では、「義務再[[放送]]」や「区域外再[[放送]]」という制度がありますが、これらはかつて「義務再送信」「区域外再送信」と呼ばれていたものです。これらの制度は、特定の条件を満たす放送事業者に対し、特定の放送番組の再[[放送]]を義務付けるものです。また、一部の地域では、特定の放送局の電波が届かない場合に、別の放送局がその放送番組を再[[放送]]することが認められています。

放送法の改正により、再[[放送]]の対象は無線通信によるものだけでなく、有線電気通信によるものも含まれるようになりました。また、義務再[[放送]]を行う有線テレビジョン[[放送]]事業者を公示する「指定再[[放送]]事業者」という制度も設けられました。

まとめ

再送信は、かつては放送法において重要な概念でしたが、現在の放送法では「再[[放送]]」という言葉に統一されています。しかし、技術的な文脈や、一般的な再[[放送]]と区別する必要がある場合には、今でも再送信という言葉が用いられることがあります。再送信の歴史を理解することは、放送業界の変遷を理解する上で重要です。



情報通信法令wiki（情報通信振興会）

もう一度検索