冨永悌二

冨永悌二（とみなが ていじ）氏は、1957年7月3日生まれの日本の医師、医学者であり、医学博士です。2024年4月より、東北大学の第23代総長に就任しました。専門は脳神経外科です。

来歴

福島県出身の冨永氏は、1982年に東北大学医学部を卒業後、鈴木次郎教授が主宰する脳神経外科教室に入局しました。1987年からは、フィラデルフィア大学都市科学センター生体膜研究所にて脳虚血の研究に従事し、1993年には半年間、バロー神経学研究所で臨床経験を積みました。この間、1989年には「局所脳虚血ラットにおける脳浮腫、運動障害および記憶障害の相関」に関する論文で東北大学より医学博士号を取得しています。

2003年、東北大学医学系研究科神経外科学分野の教授に就任。その後、東北大学病院副院長（2015年）、同院長（2019年）、東北大学副学長（病院経営担当、2019年）などの要職を歴任しました。2023年、東北大学総長選考において、5人の候補者の中から第23代東北大学総長に選出されました。これは、東北大学が国際卓越研究大学の候補校に採択されてから最初の総長選出となります。

人物

冨永氏が脳神経外科の道を選んだのは、直接人の脳に触れて手術を行うという、脳神経外科特有の高度な技術に魅力を感じたからだと語っています。また、指定難病であるもやもや病は、冨永氏の指導教員であった鈴木二郎教授によって命名された病気であり、冨永氏自身も後に、もやもや病の研究や書籍の執筆に携わっています。

著書

Neurovascular Imaging (Springer, 2010年5月)
Moyamoya Disease Update (Springer, 2009年3月)

受賞・顕彰

「情報通信月間」総務大臣表彰（2013年度）
文部科学大臣表彰 科学技術賞 研究部門（2014年度）
* 一般社団法人日本脳神経外科学会 齋藤眞賞 学術賞（2019年8月）

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