出版デジタル機構

株式会社出版デジタル機構の概要

株式会社出版デジタル機構は、メディアドゥホールディングスの子会社であり、主に電子書籍とその関連事業に焦点を当てています。2011年9月に、インプレスホールディングスや主要な出版社たちと協力し、準備会が設立されました。この準備会が音頭をとり、2012年には正式に会社を設立しました。その際、講談社、集英社、小学館などの大手出版社からの出資を受けて、資本金は3億2400万円となりました。

設立後、出版デジタル機構はさらなる資本増強を目指し、産業革新機構や大日本印刷、凸版印刷、角川書店などの企業を新たな株主として迎えました。これによって、資本金は39億2800万円に増加しています。これは、電子コンテンツの普及とデジタル化が進む中での成長を示しています。

2012年11月には、経済産業省による「コンテンツ緊急電子化事業」に参画し、電子化されたコンテンツの配信を開始しました。これにより、出版デジタル機構はデジタル書籍市場への本格的な進出を果たしました。

2013年7月には電子書籍取次の大手企業であるビットウェイを完全子会社化し、同年10月には合併を行なっています。この頃から、電子書籍取次の事業基盤が一層強化されました。また2015年5月には共通書誌情報システムの運用とプリント・オン・デマンド（POD）の取次事業も始めています。

2016年11月には文書編集や校正支援のためのソリューション『Picasso（ピカソル）』のサービスを開始し、多様なサービスを提供するようになりました。さらに、2017年3月にはメディアドゥが出資する形で、同社の70.52%の株式を取得し、完全子会社化されました。これは、メディアドゥの傘下に入ることで、より広範なネットワークと資源が利用可能となることを意味しています。

同年6月には、日本版の紙書籍販促サービス『NetGalley（ネットギャリー）』を提供開始し、さらには慶應義塾大学の研究機関であるAdvanced Publishing Laboratory（APL）の設立にも関与しました。この共同研究は、出版の未来に関するさまざまな取り組みを行うことを目的とします。

2019年3月に、株式会社出版デジタル機構は株式会社メディアドゥと合併し、商号が変更されました。この新たなメディアドゥにおいては、出版業界に関連する研究活動やデータベースの構築などを行うため、出版デジタル機構（2代目法人）が設立されました。これにより、今後ますます進化するデジタル出版の世界において、重要な役割を果たすことが期待されています。

関連項目

• - 電子出版

外部リンク

• - 株式会社出版デジタル機構

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