出雲鉄道部

出雲鉄道部

出雲鉄道部は、かつて島根県出雲市に存在した西日本旅客鉄道（JR西日本）の鉄道部です。1991年4月1日に導入された鉄道部制度の一環として、ローカル線の活性化と効率的な鉄道運営を目的として設立されました。地域の特性に合わせた業務を行う組織として、米子支社の管轄下で島根県東部の山陰本線を担当していました。

概要

鉄道部制度は、地域の実情に応じた柔軟な鉄道運営を目指すものでした。出雲鉄道部は、その制度に基づいて山陰本線の一部区間の管理・運営を担っていましたが、2008年6月1日に廃止されました。

管轄路線

出雲鉄道部が管轄していたのは、山陰本線の以下の区間です。

山陰本線：米子駅（構内を除く） - 西出雲駅間
米子駅は米子支社の直轄でした。

車両略号

配置車両の車体に記される略号は、「米イモ」でした。これは、米子支社の略号である「米」と、出雲を意味する「イモ」を組み合わせたものです。2023年現在は、中国統括本部の管轄となり「中イモ」と表記されています。

配置車両

出雲鉄道部には、特急形車両専門の車両基地である出雲車両支部が置かれていました。この車両基地は、山陰本線の西出雲駅 - 出雲神西駅間に位置し、かつては出雲運転区と呼ばれていました。2000年に出雲鉄道部の下部組織となり、出雲車両支部となりましたが、2008年6月1日の出雲鉄道部廃止に伴い、後藤総合車両所の অধীনে組織とされ、出雲支所に改称されました。

JRにおける特急形車両専門の車両基地としては、出雲車両支部の他に、JR東日本大宮総合車両センター東大宮センターがあります。

2008年4月1日現在の配置車両は以下の通りでした。

285系: 21両
「サンライズ瀬戸」「サンライズ出雲」に使用。JR東海所属の3000番台も常駐（配置は大垣車両区）。
381系: 63両
「やくも」に使用。
クモヤ145形: 105の1両
事業用車両。

過去の配置車両

クモヤ90形
14系客車
寝台特急「出雲2・3号」に使用。1986年11月に品川運転所から転属。285系化に伴い、A寝台シングルデラックスとB寝台シングルツインは「あかつき」に転用、京都総合運転所へ転属。

歴史

出雲鉄道部は、以下の沿革をたどっています。

1981年（昭和56年）3月7日：出雲準備電車区として発足。
1982年（昭和57年）3月5日：出雲電車区に改称。
1986年（昭和61年）3月3日：出雲電車区、米子機関区出雲派出所、米子客貨車区出雲派出所が統合され、出雲運転区が発足。
1992年（平成4年）4月1日：鉄道部制度に伴い、第3次鉄道部として出雲鉄道部が発足。
2000年（平成12年）4月1日：出雲運転区が出雲鉄道部に統合され、出雲車両支部になる。
* 2008年（平成20年）6月1日：出雲鉄道部が廃止。出雲車両支部の車両・検修関係は後藤総合車両所に統合され、後藤総合車両所出雲支所になり、駅関係は松江駅、保線関係は出雲保線区、電気関係は米子電気区出雲派出の管理となる。

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