函館新幹線総合車両所

函館新幹線総合車両所

函館新幹線総合車両所（はこだてしんかんせんそうごうしゃりょうしょ）は、北海道の亀田郡七飯町と北斗市に位置する、北海道旅客鉄道（JR北海道）の主要な車両基地です。この施設は、北海道新幹線の車両の配置や管理を行い、日々の点検から大規模な修理作業まで広範囲に対応しています。また、保守基地も併設されており、線路や電気設備の維持管理も担っています。

概要

この車両所の事業費は370億円を超え、全体の敷地面積は約35ヘクタールに及びます。基地内には、北海道新幹線（新青森駅 - 新函館北斗駅間）で運転業務や車掌業務を担当する函館新幹線運輸所もあり、その関連会社も存在しています。これは新幹線のスムーズな運行を支えるために必要な基盤となっています。

歴史

函館新幹線総合車両所の前身は「函館総合車両基地」という名前で認可されていました。2008年2月には路盤整備工事が始まり、2012年に無事完了しました。その後、2014年には試験運転に向けた準備として、新幹線準備運輸車両所が設置され、同年10月には初めての新幹線車両であるH5系の第1編成が搬入されました。

2015年には、北海道新幹線の新青森 - 新函館北斗間が開業し、この施設は正式にその運営を開始しました。翌年には、仙台沖地震の影響を受けた車両の一部が教育用に転用されることとなりました。

設備

函館新幹線総合車両所は、新青森駅から146.820kmの位置にあり、新函館北斗駅からの新幹線と函館本線に挟まれた場所に設置されています。主な建物には、厳密な検査や修理が行われる全般検査庫や車両塗装場、さらには仕業検査を担当する仕業交番検査庫があります。また、外観は函館の赤レンガ倉庫を模したデザインが採用されています。

車両基地の南側には、10両編成4本（計40両）が収容可能な着発収容線が設えられ、未来の新函館北斗 - 札幌間の延伸に備え、12線への拡大が計画されています。各種検査庫には特別な設備が導入されており、機械のメンテナンスや安全性の確保が行われています。

配置車両とその運用

2022年4月1日現在、函館新幹線総合車両所にはH5系電車が30両配置されています。これらの車両は、北海道・東北新幹線「はやぶさ」の一部列車や、東北新幹線「やまびこ」の一部列車で活用されており、新幹線による快適な旅を実現しています。

全体として、函館新幹線総合車両所は、北海道の鉄道網を支える重要なインフラの一つであり、未来の鉄道発展のために欠かせない役割を果たしています。

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