函館聖ヨハネ教会

函館聖ヨハネ教会

函館聖ヨハネ教会（はこだてせいヨハネきょうかい）は、北海道の函館市に所在する日本聖公会北海道教区の重要な教会です。この教会は、地域の象徴的な建物の一つであり、特にその外観が特徴的です。 茶色の屋根と外壁に施された十字架が、その印象を強く印象づけています。また、教会の屋根は十字型をしており、函館山山頂からもその独特の姿を見ることができます。

函館・元町を代表する3つの教会のうちの1つであり、他の2つには函館ハリストス正教会とカトリック元町教会が含まれます。多くの観光客や地元住民に親しまれ、地域の信仰の中心的存在となっています。

歴史

函館聖ヨハネ教会の歴史は1874年にさかのぼります。イギリス人宣教師であるデニング司祭が函館に上陸し、まずは借りた民家で説教活動を始めました。1878年には元町55番地に最初の教会が建設されましたが、1879年には大火によりその教会が焼失しました。しかし、その翌年には新たに同じ場所に再建されました。

1934年には、またもや大火が発生し、教会は爆風によって甚大な被害を受けることとなります。1936年には現在の場所に木造の教会が建てられ、その形状はノアの箱船を思わせるものでした。

1942年に、日本聖公会の法律上の解消に伴い、教会の名称は函館聖ヨハネ教会へと変更されました。1943年には、当時の牧師がスパイの嫌疑をかけられ、しばしば当局に出頭を命じられるという、困難な時代を迎えました。1945年には日本聖公会の復活が公示され、その後も教会は活動を続けました。

1979年には現在の聖堂が完成し、1980年には西ドイツ・ヴェール社製のパイプオルガンが設置され、音楽的な活動も行われるようになりました。2004年には台風18号による災害が発生し、聖堂の屋根や牧師館が被害を受けましたが、2006年には新しく建てられた牧師館が函館市都市景観賞を受賞するなど、地域における存在感を示しました。

最近では、2022年に放送されたドラマ『PICU 小児集中治療室』のラストシーンのロケ地として使用され、再び注目を浴びています。

アクセス

函館聖ヨハネ教会へのアクセスは、市電の「十字街」電停で下車し、徒歩約15分となっています。周囲には他の歴史的建造物も多く、散策を楽しむことができます。

函館聖ヨハネ教会は、地元の人々だけでなく観光客にも愛され続けている場所であり、歴史と信仰を感じることができる貴重なスポットです。

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