刄田綴色

刄田綴色：多彩な才能と人間味あふれるドラマー、パーカッショニスト

島根県出身の刄田綴色（はたとしき）は、日本の音楽シーンにおいて重要な役割を果たすドラマー、パーカッショニストです。特に、バンド『東京事変』のドラマーとして広く知られています。しかし、彼の活動は『東京事変』だけにとどまりません。幅広いジャンルで活躍し、数々のアーティストを支える傍ら、独自の音楽性を追求し続けています。

幼少期から音楽との出会い

刄田は、幼少期から地元の神楽団体で石見神楽や和太鼓に親しんで育ちました。音楽への関心は、伝統芸能を通して培われたものです。同時に、小学生時代は野球に打ち込み、エースとして活躍していました。しかし、身長の伸び悩みを理由に野球を断念。その後も音楽への情熱は消えることなく、中学・高校時代は野球部とブラスバンド部を掛け持ちし、パーカッションを担当。高校3年生からは本格的にドラムを始め、バンド活動もスタートさせます。

プロとしてのキャリアと東京事変

高校卒業後、上京した刄田は、多くのアマチュアバンドで経験を積み重ねます。1998年にはバンド『scope』を結成し、活動を開始。並行して、数々のアーティストのサポートドラマーとしても活躍しました。その中で、椎名林檎と出会い、『東京事変』に参加。当初はサポートメンバーでしたが、バンドとしての活動開始を機に、メジャーデビューを果たします。

『東京事変』での活動は、刄田のキャリアに大きな転機をもたらしました。彼は、椎名林檎をはじめとするメンバーとの音楽的交流を通して、自身の演奏スタイルを確立し、更なる成長を遂げました。

『東京事変』在籍中は、右腕の骨折というアクシデントに見舞われるなど、苦難もありました。しかし、それを乗り越えて、数々の名演を残し、バンドの成功に大きく貢献しました。

東京事変解散後、そして現在

『東京事変』解散後も、刄田は精力的に活動を続けています。様々なアーティストのサポート、自身のバンド『scope』への復帰、そして、ソロ活動など、ジャンルを超えた活動が特徴です。RADWIMPSのサポートメンバーとしても長く活躍しており、その卓越した演奏技術は高く評価されています。

2022年には、故郷の島根県川本町に帰郷。実家の納屋を改装したスタジオを拠点に、地元を巻き込んだ音楽活動を展開しています。ドラムレッスンや地元イベントへの参加など、地域貢献にも積極的で、彼の活動は、音楽を通じた地域活性化にも繋がっています。

独自の演奏スタイルと使用機材

刄田の演奏スタイルは独特です。左利きであるにも関わらず、右利き用のドラムセットを左利きで演奏するオープンハンド奏法を用います。これは、彼独自の工夫であり、高い技術と表現力を生み出しています。また、使用機材へのこだわりは少ないものの、近年は彼自身のシグネチャースネアとスティックが発売されるなど、その実力と人気を示しています。

ドラマーとしての枠を超えた活動

刄田は、ドラマーとしての枠にとらわれず、様々な活動に挑戦しています。東京事変のミュージックビデオでは石見神楽を披露するなど、伝統芸能との融合も試みています。また、作詞作曲、ボーカルにも挑戦するなど、音楽家としての多様な才能を発揮しています。

エピソード

数々のエピソードからも、彼の個性的な人柄が垣間見えます。太鼓のヘッドに文字を書く、好きな重機はクレーン、ライターをすぐに失くす、おばあちゃん子、リップクリームが苦手など、ユニークな一面も魅力の一つです。

まとめ

刄田綴色は、卓越した演奏技術と、音楽への情熱、そしてユニークな個性を持つドラマー、パーカッショニストです。その活動は、音楽の枠を超えて、地域社会にも貢献するものです。彼の今後の活躍から目が離せません。

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