刑事グラハム/凍りついた欲望

刑事グラハム/凍りついた欲望

『刑事グラハム/凍りついた欲望』（けいじグラハム/こおりついたよくぼう、原題: Manhunter）は、1986年に製作されたアメリカのスリラー映画で、日本では1988年10月に公開されました。本作はトマス・ハリスの小説『レッド・ドラゴン』を原作としており、ハンニバル・レクター3部作の第一弾です。

監督と制作背景

本作を手がけたのは、後に名作『羊たちの沈黙』を生み出すことになるマイケル・マン監督です。彼は特に『特捜刑事マイアミヴァイス』といったテレビドラマでの成功を経て、この作品に挑みました。映画化権は、独立系プロデューサーであるディノ・デ・ラウレンティスが取得しました。当初、映画は原作と同名の『レッドドラゴン』として公開予定でしたが、前年の映画が興行的に振るわなかったため、ラウレンティスはタイトルを『Manhunter』に変更しました。

この作品はその後、1991年に公開された『羊たちの沈黙』の成功を受けて再評価され、後に『レッド・ドラゴン/レクター博士の沈黙』としてビデオ化されました。さらに、『羊たちの沈黙』の続編である『ハンニバル』も2001年に公開され、その後2002年には『レッド・ドラゴン』として再映画化されましたが、ディノは『羊たちの沈黙』に関しては映画化権を手放しました。

あらすじ

物語は、元FBI捜査官ウィル・グレアムが主人公です。彼はある満月の夜に発生した一家惨殺事件の捜査を依頼され、暗い過去と向き合うことになります。犯人は裕福な家庭を標的にした凶悪な犯罪者で、ウィルはその心理を深く理解するために、刑務所に収監されている連続殺人犯、ハンニバル・レクター博士を訪れる決断を下します。

キャスト

本作には、ウィリアム・L・ピーターセンがウィル・グレアム役を演じ、キム・グライストが彼の妻モリー・グレアム役を務めています。また、ブライアン・コックスがハンニバル・レクターとして冷酷な魅力を発揮し、デニス・ファリーナはジャック・クロフォード役、トム・ヌーナンがフランシス・ダラハイド役、ジョアン・アレンがリーバ・マクレーン役、スティーヴン・ラングがフレディ・ラウンズ役を演じています。

結論

この映画は、サスペンスと心理戦が絶妙に絡み合った作品であり、特にウィル・グレアムとハンニバル・レクターの対話は緊張感を生み出します。原作の持つ奥深いテーマを巧みに映像化しており、観る者に忘れられない印象を与える名作といえるでしょう。

もう一度検索