初月 (駆逐艦)

駆逐艦初月の概要

駆逐艦初月（はつづき）は、日本海軍に所属し、秋月型駆逐艦の4番艦として知られています。艦名は新月を意味し、特に旧暦の8月の初めの月を指します。1941年7月末から1942年12月末にかけて舞鶴海軍工廠で建造され、1943年1月15日に竣工しました。その後、初月は第十戦隊に所属し、64駆逐隊に編成されました。この艦は戦時中に中部太平洋や南東方面で艦隊の護衛や輸送任務を行い、その活躍が注目されました。

初月の戦歴

初月は1944年1月16日に特設巡洋艦赤城丸の護衛中、米国の潜水艦による攻撃を受け、被雷した姉妹艦涼月が大破しましたが、初月は彼女を無事に呉まで曳航しました。その後、初月は第十戦隊に参加し、様々な輸送任務や小沢機動部隊の護衛を担当しました。

マリアナ沖海戦では、初月は艦隊の直衛に従事しました。この戦闘では多くの艦船が沈没する中、初月は無事に戻ったものの、艦隊全体の損失は深刻でした。戦後、本艦は内海西部での訓練に従事し、やがて空母瑞鳳の護衛任務に参加。10月25日の大空襲では、瑞鶴の乗組員を救助する任務を果たしたほか、他の沈没艦を救援中に米軍艦艇と交戦しました。

最期の戦闘

1944年10月26日、初月はレイテ沖海戦に参加しました。この戦闘中、初月は敵艦隊と向かい合い、余力の限り戦い続けましたが、その結果、激しい集中砲撃を受けて沈没しました。艦長や艦員290名が戦死したが、救援活動も行い、一部の乗員は漂流の末、生還しました。

終息への道

初月の艦歴は、いかに艦が艦隊の一部として役立ち、戦争の中で数々の任務を果たしてきたかを物語っています。その奮闘と勇気は、歴史の中で高く評価されています。さて、1944年12月10日、初月は正式に帝国駆逐艦籍より除籍され、艦としての役割を終えることとなりました。大東亜戦争における日本海軍の一翼を担い、数々の戦闘に参加した駆逐艦初月は、現在でも歴史の中で多くの人々に記憶され続けています。

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