別世界王国

別世界王国（OWK）

別世界王国（Other World Kingdom、略称OWK）は、1996年にチェコのŽďár nad Sázavou地区にある16世紀のシャトーを利用して設立された、特異なBDSMリゾートです。この施設は独立した国家のような体裁を持ち、ミクロネーションと呼ばれる小規模国家の一種とされています。OWKには独自の通貨やパスポート、さらには警察や裁判所、国旗や国歌まで存在しており、非常にユニークな存在となっています。

歴史

OWKは1996年6月1日に設立され、200万ポンドの費用を掛けて2年間にわたる建設を経て1997年の春に一般向けの営業を開始しました。設立からの数年間で多くの訪問者を惹きつけ、BDSMの環境を提供しています。2008年には土地と建物が800万ユーロで売りに出されましたが、2020年の時点でも現在の所有者が施設を持ち続け、定期的に様々なイベントを行っています。

国家体制

OWKは、女性が支配する母系制を基盤とし、主にBDSMと女性の支配をテーマにしています。国家としての大義は「できるだけ多くの男性を、優れた女性の無制限な支配下に置くこと」とされています。絶対君主であるパトリシア1世が1997年に戴冠して以来、彼女がOWKを統治しています。国家内部には「最高行政官」や女性の護衛など、様々な役職が存在し、それぞれの責任が明確に定められています。

OWKでは市民権を得るためのいくつかの条件が設定されており、例えば、市民になるためには結婚可能な年齢に達していることや、男性奴隷を1人以上所有していること、さらにOWK独自の法律および原則に従う必要があります。他にも市民権取得の申請書を提出し、女王の宮殿にて最低5泊することなどが求められています。

OWK内の階級制度も特徴的です。女王の臣下や奴隷といった階級は明確に分かれており、奴隷階級は全ての権利を放棄した男性たちであり、女性たちに所有される存在となっています。

施設

OWKの敷地面積は3ヘクタールで、250メートルの楕円形トラックや小さな湖、広い芝生の広場があります。主要な施設は、女王の居住空間である女王宮殿で、宴会場や図書館、玉座の間、拷問室、さらには地下牢など、様々なスペースが組み込まれています。訪問者向けの宿泊施設も充実しており、プールやパブ、レストラン、ナイトクラブ「ワンダ」が併設されています。

また、OWKの施設内には屋内乗馬場や馬小屋もあり、訪れる人々に多様な体験を提供しています。これらの特色から、OWKはBDSM愛好家にとって独自の魅力を持つ場所として知られています。

まとめ

別世界王国は、単なるリゾートであるだけでなく、独自の文化と法律を持つ特異な国家のような存在です。様々なイベントが開催され、BDSMの様々な体験が提供されるこの場所は、訪れる人々にとって忘れがたい体験を提供しています。

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