別府アルゲリッチ音楽祭

別府アルゲリッチ音楽祭

別府アルゲリッチ音楽祭は、大分県別府市で毎年開催される国際的な音楽祭であり、世界的なピアニストであるマルタ・アルゲリッチが総監督を務めています。開催期間は毎年4月から5月にかけてで、国内外から著名な音楽家が集い、別府の地を音楽で彩ります。

歴史

音楽祭の起源は、1994年1月にアルゲリッチが友人の伊藤京子氏とともに企画した「マルタ・アルゲリッチ・チェンバーミュージック・フェスティバル」に遡ります。このフェスティバルへの出演がきっかけとなり、アルゲリッチは初めて大分県を訪れました。その際、大分市だけでなく別府市にも足を運んだことが、音楽祭創設のきっかけとなりました。

同年10月、アルゲリッチは別府市に完成したビーコンプラザ・フィルハーモニアホールの名誉音楽監督に就任しました。ちなみに、伊藤京子氏も当時同ホールを運営していた財団法人別府コンベンションビューローの音楽顧問に就任しています。1995年には、「別府アルゲリッチ・コンサート’95」が開催され、アルゲリッチの10年ぶりとなるソロ・リサイタルが行われました。そして、1996年には別府アルゲリッチ音楽祭実行委員会が設立され、アルゲリッチが音楽祭の総監督に就任しました。

その後、小澤征爾やギドン・クレーメルといった著名な音楽家を招いた演奏会が、音楽祭のプレコンサートとして毎年開催されるようになりました。1998年11月には、ついに第1回別府アルゲリッチ音楽祭が開催されました。以来、毎年開催されており、アルゲリッチの監督・参加の下、別府ビーコンプラザや大分市のichiko総合文化センターを主会場として、オーケストラや室内楽など、多彩なコンサートが行われています。

2008年5月には、第10回記念の別府アルゲリッチ音楽祭が開催され、ソウルや東京でも演奏会が行われました。特に東京公演には皇后陛下が訪れ、大きな話題となりました。

2007年3月からは、財団法人アルゲリッチ芸術振興財団（総裁：マルタ・アルゲリッチ、理事長：大分県知事）が音楽祭の企画・運営を行っています。

会場

主な会場は以下の通りです。

別府ビーコンプラザ
iichiko総合文化センター

特徴

別府アルゲリッチ音楽祭は、アルゲリッチ自身が積極的に参加し、若手音楽家の育成にも力を入れている点が特徴です。音楽祭では、アルゲリッチと若手音楽家との共演も数多く企画され、次世代の音楽家を育てる場としての役割も担っています。

また、音楽祭の期間中は、別府市内外で様々な関連イベントが開催され、音楽ファンだけでなく、多くの人々が楽しめるイベントとなっています。

今後の展望

別府アルゲリッチ音楽祭は、今後も国際的な音楽祭として、さらなる発展を目指しています。アルゲリッチの指導の下、より質の高い音楽を提供するとともに、地域文化の振興にも貢献していくことが期待されています。

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