別府市警察署事件

別府市警察署事件とは

1953年（昭和28年）2月19日に大分県別府市で発生した事件です。

事件の概要

1953年2月19日、民戦別府支部員の在日朝鮮人男性が泥酔し、通行中の女性の羽織を強奪したり、通行人に因縁を付けるなどの行為に及んだため、別府市警察は男性を逮捕し署内に留置しました。しかし、2月21日午前11時、男性は容態が急変し、死亡しました。

男性の死亡直後から、朝鮮人たちが続々と警察署に集結し、男性の死は警察官のリンチによる殺害であるという一方的なデマを流布しました。彼らは署内の道場に居座り、一夜を明かしました。

2月22日には、「ファッショ別府市警の撲殺事件の真相」「人殺し別府市警に全市民は抗議せよ」と題するビラが市内各地に配布され、警察署前では民戦や日本共産党の活動家らが終日に渡って抗議活動を行いました。

2月23日には署内で検視が実施されました。民戦側は検視への立会いを要求し、警察もこれに同意したため、検視そのものは平穏に終了しました。

2月24日に葬儀が執り行われ、約300人が参列しました。葬儀後、棺を先頭に別府市街をデモ行進し、警察署に突入しようとしたため、警官隊と衝突しました。

男性の死因とその後の顛末

男性は逮捕前に駐留軍警備員に因縁を付け、背負い投げの返り討ちにあっていました。司法解剖の結果、「死因は通行人に頭突きし続けたことによる脳出血及び吸引性窒息」という鑑定結果が出ました。

自業自得による事故死と判定されたため、駐留軍警備員は正当防衛と判断され、署員は不起訴となりました。また、民戦側が起こした民事訴訟も敗訴に終わりました。

参考文献

『大分県警察史』（大分県警察本部教養課編　1963年）

関連項目

別府市警察
自治体警察 (旧警察法)
中津市朝鮮人一家殺害事件
* 東成[[警察署襲撃事件]]

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