別府真衣

高知競馬を彩った女性騎手、別府真衣の軌跡

別府真衣氏（現・宮川真衣氏）は、高知競馬場を代表する女性騎手として活躍し、2021年11月に調教師へ転身しました。1987年生まれ、別府真司調教師を父に持ち、2005年、地方競馬騎手免許を取得。初騎乗初勝利という華々しいデビューを飾り、その後も数々の記録を打ち立てました。

華麗なるデビューと数々の記録

2005年10月9日、初騎乗初勝利という快挙を達成。デビューから460戦目で地方競馬通算50勝を達成し、これは当時、現役女性騎手最速記録でした。さらに18歳7ヶ月での50勝達成は、女性騎手史上最年少記録という快挙でもありました。同期には森井美香氏おり、2人は高知競馬場初の女性騎手として、競馬界に新たな風を吹き込みました。

レディースジョッキーズシリーズでの活躍

2006年と2007年にはレディースジョッキーズシリーズで2年連続総合2位。2007年は1位の宮下瞳氏と同点でしたが、僅差で優勝を逃しました。そして2008年、念願の初優勝を果たしました。同年のトレノ賞制覇は、重賞初制覇という大きな成果となりました。また、フリーペーパー『カチ遊!?』への連載も開始。高知競馬を盛り上げる活動にも貢献しました。

中央競馬、海外への挑戦

2009年には韓国・釜山慶南競馬場で行われた「第1回KRA国際女性騎手招待競走」に日本代表として出場。海外初騎乗を果たしました。その後、釜山での期間限定騎乗を希望しましたが、実現には至りませんでした。2011年にはソウル競馬場で期間限定騎乗を行い、新たな経験を積みました。2014年には阪神競馬場で行われたチューリップ賞に騎乗し、中央競馬の重賞競走に地方競馬所属の女性騎手として15年ぶりに挑戦しました。

挫折と復活、そして新たなステージへ

ソウル競馬場での騎乗中に骨折による療養を余儀なくされ、騎乗期間を延長。その後も、2019年から2020年にかけて休業を挟みましたが、2020年5月9日に騎乗を再開しました。そして2021年11月、調教師免許試験に合格。11月30日をもって騎手を引退し、12月1日付けで調教師に転身しました。

私生活と調教師としての活躍

2018年9月14日、高知競馬所属の騎手、宮川実氏と結婚。入籍に伴い、本名は「宮川真衣」となりましたが、騎手登録は「別府真衣」のまま継続しました。調教師転身後は本名の「宮川真衣」で登録されています。2022年5月1日、調教師として重賞初勝利を挙げ、新たなステージでも成功を収めています。

輝かしい経歴と今後の展望

8320戦747勝という輝かしい騎手成績を残し、数々の記録を樹立しました。ロマンタッチ、ハッコー、トーホウカイザー、クロスオーバーなど、数々の名馬にも騎乗しました。調教師として、ヴェレノ、ルピナステソーロといった有力馬を管理し、更なる活躍が期待されています。別府真衣氏の歩みは、地方競馬、ひいては日本の競馬界全体にとって、大きな刺激と勇気を与え続けています。彼女の今後の活躍にも目が離せません。

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