則定衛

則定 衛（のりさだ まもる）

プロフィール

則定衛は、1938年7月21日に大阪府で生まれた、日本の元検察官であり、現在は弁護士として活躍しています。東京大学法学部を卒業後、検察官としての道を歩み始め、様々な要職を歴任しましたが、後にスキャンダル報道により辞任しました。

経歴

1961年3月：東京大学法学部第1類（私法コース）卒業
1963年4月：検事に任官
1990年12月：奈良地方[[検察庁]]検事正
1991年10月：法務省大臣官房長
1993年12月：法務省刑事局長
1996年1月：法務事務次官
1998年6月：東京高等[[検察庁]]検事長
1999年4月：辞職
1999年10月：弁護士登録
2001年6月：株式会社小林洋行監査役、有機合成薬品工業株式会社監査役
2003年6月：三機工業株式会社監査役
2005年6月：株式会社小林洋行取締役

その他、日本パナユーズ株式会社顧問、日本リスクコントロール最高顧問も務めました。

スキャンダル報道と辞任

1999年、「噂の眞相」という月刊誌が、則定氏が愛人ホステスを公費出張に同伴させ、偽名で宿泊させたというスキャンダルを報道しました。さらに、愛人との別れに際してパチンコ業者に慰謝料を肩代わりさせたという疑惑も報じられました。この報道は朝日新聞によって一面トップ記事で引用され、他の主要新聞や週刊誌も大きく取り上げ、社会的な混乱を招きました。この責任を取り、則定氏は東京高等[[検察庁]]検事長を辞任することとなりました。

この報道が大きくなった背景には、当時の法務大臣が指揮権を発動しようとしたことや、ゴシップ雑誌の記事を大手新聞が引用するという異例の報道展開がありました。また、内部調査を担当した人物が、「浮気はあったかもしれないが、それは活力にしている人もいる」「三流雑誌の記事を一面トップに引用するのは謀略だ」といった発言をしたとされ、さらに問題を大きくしました。この一連の騒動は、当時の法務省や検察庁に対する厳しい世間の目を浮き彫りにしました。また、検察庁の調査活動費流用疑惑が、則定氏のスキャンダルと関連しているという指摘もあります。

弁護士としての活動

検察官を辞任した後、則定氏は弁護士として活動を開始しました。主に企業を対象とした弁護活動を行っており、以下のような著名な事件に関わっています。

武富士会長（事件当時）の武井保雄と武富士によるジャーナリスト宅盗聴事件の刑事裁判で、被告弁護人を務めました。
小沢一郎民主党幹事長の陸山会事件では、小沢氏のアドバイザーとして活動しました。
また、石川知裕ら元秘書3人の弁護団と小沢一郎の弁護団を統括しているとも報じられています。

その他

則定氏のスキャンダル報道は、当時の社会に大きな影響を与えました。また、検察庁の調査活動費流用疑惑との関連性も指摘されており、その影響は現在にも及んでいます。

関連項目

噂の眞相
堀口勝正
武富士
菅沼栄一郎
モラル・パニック

もう一度検索