前田四郎

前田四郎について

前田四郎（まえだ しろう）は、1917年2月25日に生まれ、1999年10月4日に逝去した、日本の著名な化学工学者です。彼は、東北大学の総長を務めるなど、日本の学術界に多大な貢献をしました。専門分野は化学工学であり、特に非水溶液化学の研究に力を注ぎました。

生い立ちと学歴

兵庫県出身の前田四郎は、1940年に東北帝国大学（現在の東北大学）工学部化学工学科を卒業しました。その後、朝鮮金属株式会社に入社し、技術者としてのキャリアをスタートさせます。

研究者としてのキャリア

1945年、前田四郎は東北大学非水溶液化学研究所の嘱託となり、研究者の道へ進みます。その後、1958年に東北大学工学部の教授に就任し、教育と研究の両面で活躍しました。1974年には工学部長に選出され、大学運営にも携わるようになりました。1995年には、東北大学から工学博士号を授与されています。

東北大学総長として

1977年、前田四郎は東北大学の総長に就任しました。総長として、大学の発展に尽力し、教育・研究環境の整備に貢献しました。1983年に総長を退任するまでの間、大学のリーダーとしてその手腕を発揮しました。

その他の役職

前田四郎は、学術界だけでなく、産業界や地域社会にも貢献しました。1975年には化学機械協会（現在の化学工学会）の会長を務め、1980年にはエネルギー・資源学会の初代会長に就任しました。また、東北産業技術開発協会の理事長、宮城県工業技術センターの顧問、宮城県高度技術振興財団の理事長など、様々な役職を歴任しました。

受賞・栄典

前田四郎の長年の功績に対し、1989年に勲一等瑞宝章が授与され、1999年には正三位に叙されました。

家族

前田四郎の娘には、病理学者であり理学博士の東北大学の前田信代（ノースカロライナ大学チャペルヒル校ロバート・H・ワグナー特別教授）と、東北大学大学院教育学研究科教授の加藤道代がいます。

まとめ

前田四郎は、化学工学の分野で多大な業績を残しただけでなく、東北大学の総長として大学の発展に貢献し、さらに産業界や地域社会でも重要な役割を果たしました。彼の研究と教育への情熱は、多くの人々に影響を与え、日本の科学技術の発展に大きく貢献しました。

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