前田宏

前田宏（まえだ ひろし）

前田 宏（まえだ ひろし、1926年10月17日 - 2017年12月25日）は、日本の弁護士（登録番号：21882）であり、元検事総長です。また、日本テレビホールディングス株式会社および日本テレビ放送網株式会社の社外取締役も務めていました。

来歴・人物

東京府（現在の東京都）に生まれた前田宏は、旧制東京高等学校から東京帝国大学法学部に進学しました。大学卒業後、軍隊に召集され入隊しましたが、終戦後に復員しました。1951年に検事に任官し、法曹界でのキャリアをスタートさせました。

その後、内閣法制局参事官、法務省刑事局の刑事課長と総務課長、大臣官房人事課長、甲府地方検察庁検事正、法務大臣官房長、刑事局長、法務事務次官、東京高等検察庁検事長といった要職を歴任しました。1988年3月24日には、検察官のトップである検事総長に就任しました。

検事総長就任会見では、「時代の要請と国民が真に求める所に即した検察活動をしたい」と抱負を語りました。在任中には、リクルート事件が発覚し、特捜部に「やりたいだけやれ。遠慮することはない」と指示を出し、徹底的な捜査を後押ししました。また、日本航空123便墜落事故においては、1989年11月に関係者全員を不起訴処分とする際、当時としては異例ともいえる、遺族への不起訴理由に関する詳細な説明を前橋地方検察庁検事正に指示しました。

前田宏は、2017年12月25日に老衰のため死去しました。91歳でした。

前田宏は、その長いキャリアを通じて、日本の司法制度に大きく貢献しました。検事総長としてのリーダーシップは、多くの人々に影響を与え、その功績は今日でも高く評価されています。

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