創価班

創価班（そうかはん）は、日本の宗教法人である創価学会に属する、18歳から40歳までの男性会員（男子部員）によって組織される人材グループです。彼らの主な活動内容は、創価学会が主催する大規模な会合や行事における運営協力です。具体的には、参加者の円滑な入場・退場をサポートするための場内整理、車両の安全な通行を確保するための駐車場誘導、会合参加者への事故防止に関する注意喚起など、多岐にわたる業務を担います。

創価班のメンバーは、各地域の組織から推薦・選抜された男子部員によって構成されます。満40歳を迎えると、男子部から壮年部へ所属が移ると同時に、創価班としての活動からは「卒業」となります。

これらの運営業務は、単なるボランティアとしてではなく、日蓮仏法の信仰における仏道修行の一環と位置づけられており、無償で行われます。活動を通じて、メンバーは創価学会の歴史や理念を深く学び、社会に貢献できる人間となることを目指しています。

月に一度程度、「創価班会」と呼ばれる会合が開催されます。この会合では、日蓮大聖人の御書や、池田大作の著書である小説『人間革命』および『新・人間革命』を題材とした研鑽（学習会）が行われ、信仰の理解を深めます。

任務に当たる際は、紺色のスーツに創価班のシンボルカラーである青色のネクタイを着用し、所属を示すネームプレートを着けます。シンボルマークには鷹が用いられています。過去には、青色のブレザーを着用していた時期もありました。

長年の貢献を讃える表彰制度も存在し、例えば10年間活動を続けると表彰状が、15年間活動を続けると表彰状に加え記念メダルが授与されます。

創価班の起源は、1952年（昭和27年）に遡ります。当時、創価学会が実施していた日蓮正宗総本山・大石寺への月例登山会において、参加者の誘導や整理を担当する「輸送班」が結成されたのが始まりです。その後、「輸送班」は1976年（昭和51年）11月2日に「創価班」と名称を改め、新たなスタートを切りました。

1970年代頃からは、登山会だけでなく、創価学会独自の大規模な会合が開催される際にも、会館内での場内整理や駐車場誘導、参加者への安全確保の呼びかけといった運営業務を担うようになります。また、創価班は組織の護持においても重要な役割を果たしました。特に、1977年から1979年にかけて発生した、日蓮正宗の一部の僧侶による創価学会への批判（「第一次宗門問題」）に対しては、池田大作と会員を「師弟不二」の精神で護り抜くために立ち向かったとされています。

1991年（平成3年）に創価学会が日蓮正宗から破門された「第二次宗門問題」以降、総本山への登山会は行われなくなりました。これにより、現在の創価班の主な任務は、創価学会が開催する大規模な会合やイベントにおける運営支援に重点が置かれています。

任務遂行にあたっては、特定の組織体制が敷かれています。主な部署としては、学会総本部を担当するグループ、各地域の会館を担当するグループ、そして日蓮正宗の法華講員や冨士大石寺顕正会の会員などに対して、教義的な議論や脱会勧誘活動を行うとされる「広宣部」などがあります。

組織内には、委員長、副委員長、書記長、運営部長、運営委員、広宣部長、主任部長、部長、班長といった様々な役職が設けられています。また、広宣局や大学校事務局なども存在し、それぞれに局長が任命されています。

創価学会には創価班の他にも、様々な目的を持った人材グループが存在します。例えば、会館の警備を担当する男子部の「牙城会」や、そのOBである壮年部の「王城会」があります。また、女性部では、未婚者で会合運営を担う「白蓮グループ」、既婚者で会合運営を担う「香城会」などが活動しています。さらに、池田大作の身辺警護を担当する「金城会」も創価学会内のグループの一つです。創価班歌も存在し、創価学会公式YouTubeチャンネルなどで聞くことができます。

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