劇場版 とっとこハム太郎 はむはむぱらだいちゅ! ハム太郎とふしぎのオニの絵本塔

劇場版 とっとこハム太郎 はむはむぱらだいちゅ！ ハム太郎とふしぎのオニの絵本塔

2004年12月23日に公開された、人気アニメ『とっとこハム太郎』シリーズの劇場版第4作です。シリーズ最終作として位置付けられており、テレビアニメシリーズ第2期「はむはむぱらだいちゅ！」の世界観を受け継いでいます。今作では、テレビシリーズからの新規キャラクターであるラピスちゃん、ラズリーちゃんが登場するのも特徴です。

過去の作品との違い

これまでの劇場版3作品では『ゴジラ』シリーズと併映されていましたが、本作では『犬夜叉 紅蓮の蓬莱島』と併映されました。これは、2004年に『ゴジラ』シリーズが『ゴジラ FINAL WARS』をもって一時休止されたこと、そして『犬夜叉』がそれまで単独上映だったことから、その枠が本作に回されたことが理由として挙げられます。

ハロー!プロジェクトとのタイアップ

本作でも、ハロー!プロジェクトのアーティストとのタイアップが実施されました。過去の作品ではミニモニ。がミニハムずとして活躍していましたが、2004年春にミニモニ。が無期限活動停止となったため、今作では松浦亜弥さんが演じるあややムと、エコモニ。が演じるエコハムずが物語の中心的なキャラクターとして登場します。

あらすじ

ある日、ハム太郎たちは「ひまわり太郎」の劇を上演しようとジュエリーハウスに向かいます。しかし、ラピスラズリーの魔法の鍋が暴走し、ハムちゃんずたちは謎の絵本の世界に吸い込まれてしまいます。そこは、絵本作家であるハムスターのあややムが管理する絵本塔でした。

あややムは「新・ひまわり太郎物語」の執筆に追われており、良いアイデアが浮かばず苦戦していました。そんな中、ハムちゃんずたちが「ひまわり太郎」の劇をしたいと言い出したことで、あややムは彼らを絵本の世界に巻き込み、無理やり執筆を進めようとします。

しかし、物語はあややムの予想とは異なる展開を見せ、彼女の苛立ちを募らせます。特に、「友達」を大切にするハムちゃんずの行動にあややムは反発し、激しい葛藤を見せていきます。その背景には、彼女の悲しい過去が隠されていました。

ハム太郎たちは鬼ハムヶ島にたどり着きますが、そこにはリボンちゃんたち女の子ハムもオニハムとして登場します。「オニが悪いと誰が言ったのか？」というオニハムたちの言葉に、ハム太郎たちはオニハムたちと仲良くなってしまいます。

この展開に激怒したあややムは、禁断の手段としてオニハムキングを生み出します。しかし、オニハムキングは暴走し、あややムとエコハムずを飲み込んでしまいます。あややムの助けを求める声に呼応したハム太郎は、魔法のインクを受け取り、オニハムキングの背中に「めでたしめでたし」と書き、絵本の世界を終わらせます。

物語が完結した後も、あややムは「友達なんていらない」と主張しますが、ハム太郎たちの言葉によって、少しずつ心境の変化を見せていきます。そして、完成した絵本をハム太郎に贈るのでした。

登場キャラクター

本作には、ハムちゃんずを始め、数多くのキャラクターが登場します。特に、あややムとエコハムずは本作オリジナルキャラクターであり、物語を大きく動かしました。また、過去のシリーズからのキャラクターたちも、それぞれ重要な役割を果たしています。あややムの過去や、ハムちゃんずとオニハムの交流など、キャラクターたちの心の変化が丁寧に描かれています。

主題歌

オープニングテーマは「ハム太郎とっとこうた」、エンディングテーマは松浦亜弥さん&エコモニ。による「天才!LET'S GO あややム」です。エンディングテーマは、本編のダイジェスト映像と共に流れ、過去作とは異なる演出が施されています。

まとめ

『ハム太郎とふしぎのオニの絵本塔』は、『とっとこハム太郎』シリーズの集大成ともいえる作品です。可愛らしいハムスターたちの活躍はもちろん、あややムの心の葛藤や成長といった、より深いテーマも描かれています。シリーズファンはもちろん、初めて観る人にも楽しめる作品となっています。

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