劇場版ポケットモンスター ダイヤモンド&パール アルセウス 超克の時空へ

劇場版ポケットモンスター ダイヤモンド&パール アルセウス 超克の時空へ

『劇場版ポケットモンスター ダイヤモンド&パール アルセウス 超克の時空へ』は、2009年7月18日に公開されたポケットモンスターの劇場版第12作です。この作品は、第62回ロカルノ国際映画祭の「MANGA IMPACT」部門で特別招待として紹介されました。

概要

本作は、もともとのタイトルが『超克の時空へ』であったものの、アルセウスの名前が新たに加わり、正式なタイトルに変わりました。一部メディアでは『劇場版ポケットモンスター ダイヤモンド&パール・プラチナ アルセウス 超克の時空へ』とも名付けられており、ここでの『プラチナ』は前作にのみ言及されたものでした。

本作は、「神々の戦い」と称された三部作の最終章にあたります。前作『ディアルガVSパルキアVSダークライ』に続く形で、ディアルガ、パルキア、ギラティナも再登場します。さらに、エンディングシーンでは、これらのキャラクターが再び顔を揃えることとなります。

また、同年9月にリリース予定だった『ハートゴールド・ソウルシルバー』に関連して、通常のピチューとは異なる特徴的な耳を持つ「ギザみみピチュー」や、ジョウト地方の象徴的なポケモンであるチコリータ、ヒノアラシ、ワニノコも登場します。本作の舞台となるミチーナのモデルは、ギリシャにあるメテオラとされています。

興行成績とポケモン配布

本作は46.7億円の興行収入を記録し、公開年の映画年間ランキングでは5位に入賞しました。特に邦画の中では2位、アニメ映画では1位を達成しました。さらに、ぴあの初日満足度ランキングでも1位を記録し、多くのファンから高評価を受けました。

劇場版の前売り券を購入したファンは、特別なポケモンピチュー（色違い）を受け取ることができました。色違いのピチューは映画本編には登場しませんが、進化後のピカチュウに似た色味です。また、映画館ではアルセウスが配布され、これらのポケモンは『ハートゴールド・ソウルシルバー』をプレイすると特別なイベントを引き起こします。

あらすじ

物語は、自然に恵まれた町ミチーナに到着したサトシ一行から始まります。タッグバトルを行った後、遺跡に向かう途中、時空の乱れによって出現した空間の穴に飲み込まれそうになります。彼らを救ったのは、遺跡の守り人シーナと、時を司る神と言われるポケモン・ディアルガでした。

シーナはポケモンと心を通わせる能力を持っています。彼女はディアルガ、パルキアと共に、ひんぱんに発生する時空の乱れを調査していました。この時空の乱れは、全てを生み出したポケモン・アルセウスが目覚めようとしていることに起因していました。

アルセウスはかつて隕石からミチーナを守るために、自らの命の源を長であるダモスに貸与しましたが、ダモスはその約束を破ります。それに激怒したアルセウスは、自らの神殿を崩壊させ、人間を憎むようになりました。シーナはダモスの子孫であり、怒りを鎮めるためにアルセウスを再び眠りに戻す方法を模索していました。

物語の後半、アルセウスが目覚めると、復讐のためにサトシ達に襲い掛かります。シーナは命の宝玉を返すために行動しますが、渡そうとした宝玉は実は偽物でした。アルセウスは周囲を荒廃させ、ディアルガやパルキアが立ち向かうも、力の差は歴然でした。絶望の中、サトシたちはディアルガの力で過去へタイムスリップし、アルセウスに命の宝玉を返す約束の日へ戻ることができます。

過去のミチーナでは、悪役のギシンによって捕らわれの身となったダモスが登場し、歴史の真相が明らかとなります。ギシンの策略が背景にあり、根本的な解決策を見つけるためサトシ達は仲間たちと協力しながら奮闘します。

最終的に、ダモスとシーナの協力によって、アルセウスの怒りを鎮めることに成功し、彼らは無事に現代に戻ります。過去の歴史が変わったことで、アルセウスはサトシ達を知り、攻撃を止め、二人の絆によって自然豊かな環境は維持されることとなりました。

登場人物とポケモン

代表的なキャラクターにはサトシ、タケシ、ヒカリがいます。敵キャラクターたちも重要な役割を果たし、多くのポケモンが登場します。特にアルセウス、ディアルガ、パルキア、ギラティナの四天王が物語の鍵を握ります。

この作品は、感動的な物語展開や強大なポケモン同士の戦いがテーマとなっており、視覚的にも楽しめる作品となっています。ファンにとって、ポケモンの世界観が深まる貴重な機会となったことでしょう。

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