力士会

力士会（りきしかい）について

力士会は、日本の相撲界の中で十両以上の力士によって構成される親睦団体です。この団体は、選手会の一つとして、力士が自身の生活や地位向上に向けて日本相撲協会に提言を行うことを目的としています。力士会には、協会からの助成金が支給されており、そのため法的には労働組合とは見なされていません。

概要

力士会は、力士の活動における重要な役割を果たしています。毎場所の番付発表の翌日、定期的に会合が開催され、新十両昇進者の紹介や引退力士への記念品贈呈、関取衆の身体測定といった重要なプログラムが実施されます。特に、引退力士は無償で引退相撲に出場することが慣例になっています。

会の運営には、会長が必要ですが、通常はその年の初場所で番付最上位者が務めます。ただし、2021年には会長不在の状態が続いていました。横綱がいない場合、最上位の大関が会長を務めることもありますが、これは非常に稀な例となっています。

歴代会長とその慣例

力士会が運営される際、会長は通常昇進した横綱が就任します。白鵬が引退後、次の会長に日馬富士が就任し、さらなる変更が続いています。会長が不在の時期には、番付内での最上位者が責任を負うことになりますが、大関にとどまる会長は過去に二例しか存在しません。

力士会のイベント

さらに、力士会は「力士運動会」と呼ばれるユニークなイベントも主催しています。このイベントでは、力士たちが仮装をし楽しむ姿が特徴で、過去には計9回開催されてきました。しかし、平成時代以降の開催は限られており、力士たちの中にはこのイベントを知らない関取も増えているのが現状です。白鵬会長が2015年に力士運動会の復活を模索しましたが、その動きはまだ具体化していないようです。

ニュースと問題点

力士会には、特筆すべき出来事もありました。2008年、力士会の会合において、抜き打ちの尿検査が行われ、二人のロシア出身の力士が大麻使用の陽性反応を示しました。この問題は大きな影響を及ぼし、両選手は解雇され、理事長が辞任する事態となりました。

歴史的背景

力士会の起源は、1932年1月の春秋園事件に遡ります。この事件を受け、残留力士たちが集まり団体を発足させたのです。それ以来、力士の団体は運営を続けてきています。

まとめ

力士会は、力士たちの意見を集約し、相撲界全体の向上を目指す重要な団体です。日本の伝統文化である相撲における力士の声を反映させる役割を果たし、将来的には新たな会長が決まり、さらなる活動が期待されます。また、行事を通じて力士たちの交流の場を提供しており、相撲界の発展に寄与しています。

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