加古隆

加古 隆（かこ たかし）：日本の作曲家・ピアニスト

加古 隆（1947年1月31日生まれ）は、大阪府豊中市に生まれた著名な作曲家及びピアニストです。彼は東京藝術大学作曲科を卒業後、パリ国立高等音楽院に留学しました。現在、神奈川県湯河原町と長野県軽井沢町にアトリエを持ち、音楽活動を続けています。加古の息子は、俳優で声優の加古臨王です。

音楽スタイルの確立

加古は、ジャズ、クラシック、現代音楽の要素を取り入れた独特の作曲スタイルを確立しました。彼の演奏活動は、主に自身のオリジナル作品に焦点を当てています。また、映像作品とのコラボレーションにも積極的で、映像音楽の作曲家としても高い評価を受けています。彼の作品は、世界中でコンサートが開催され、50作品以上のオリジナルアルバムがリリースされています。その音楽は「ピアノの詩人」あるいは「ピアノの画家」として称賛される透明感のある響きが特徴です。1980年代から愛用している帽子が彼のトレードマークであり、コンサートでは全て暗譜で演奏する姿が印象的です。

幼少期からの音楽との出会い

加古の音楽との出会いは、幼少期に友人宅で聴いたベートーヴェンの交響曲第5番『運命』がきっかけでした。小学校の時、音楽に興味を持ち始め、高校時代にはジャズにも目を向けるようになりました。彼は音楽の教育を受ける中、様々な楽器に触れました。また、中学3年生の際に作曲家になる夢を抱き、東京藝術大学作曲科を目指すようになります。

学業と初期の活動

1965年に東京藝術大学に入学し、最初はジャズ演奏に夢中になっていましたが、作曲の魅力に引かれ、やがてジャズから距離を置くことを決意します。大学院に進学した1969年には、音楽コンクールで入賞し、翌年にはオーケストラ作品が初演されるなど、早くもその才能を発揮していました。その後、加古はフランスへ留学し、オリヴィエ・メシアンの指導を受けました。彼の音楽家としての視野が広がったのは、このフランスでの経験によるものでした。

フリー・ジャズとの出会い

パリに留学している間にフリー・ジャズの世界にも触れ、その即興性に感銘を受けます。この経験が、加古の作曲と演奏活動に新たな次元を加えることとなりました。1973年には、即興ピアニストとしてプロデビューを果たし、ジャズ界での評価も高まりました。

映像作品への貢献

彼のキャリアの中で、映像作品における音楽担当も多岐にわたっており、特に1995年のNHKスペシャル『映像の世紀』での音楽が注目を集めました。このテーマ曲「パリは燃えているか」は、加古の代表曲となり、以降も様々な映像作品で音楽を手掛けています。また、数々の映画音楽も高く評価されており、受賞歴も多いです。

作品とコンサート活動

加古は、アルバム制作やコンサートを通じて、国内外で活動を展開。特に1985年の東京西武劇場でのソロコンサートでは、多くの観客の心をつかみ、その後の音楽活動に新たな影響を与えました。さらなる進化を遂げたことで、「作曲」という概念を自身の音楽に積極的に取り込むようになり、完成した作品は自己のアイデンティティを際立たせる重要なものとなりました。

最後に

今日でも加古の音楽は、多くの人々に愛され続け、映像音楽やコンサート活動を通じて新たな価値を創出しています。彼の音楽は、時代を超えた普遍的な魅力を持っており、これからの未来も多くの人々に感動を与えていくことでしょう。

もう一度検索